旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

90歳までの「人生の記録」③…酒2「酒純米酒フェスティバル」

2024-12-18 10:35:24 | 


 酒について、その酒1「酒造と酒食」について書いたが、その後半である2000年から2018年(コロナの始まり)まで、約20年間、純米酒フェスティバル運動について書いてきた。
  これは、戦後の酒界に飲まれたニセモノ酒「アル添三増酒」に対し、ホンモノ酒である純米酒を宣伝し、拡大する運動を目指しできた。これは、高瀬斉委員長、中野繁事務局長を中心にして、堀江修二、橋本毅、首藤和弘と3氏を加え「純米酒普及推進委員会」を設立した。
 2001年4月、東京椿山荘で第1回を開催し、1200名(昼と午後、各600名)参加した。酒造蔵は50蔵に及び、約300銘柄の50ブースが広かれ、壮大な催しが続いた。
 約20年間、総開催数は東京で36回、大阪で11回、名古屋で3回、合計50回を開催した。純米酒普及推進という力も果たしてきたと思っている。戦後の酒も増大したが、ほとんどアル添三増酒であり、純米酒の影もなかった。1960年後の計数を掲げておく。(酒総数と純米酒量の千ℓ単位)

         酒送料 純米酒亮 純米酒比
 1985昭和60年  1417   20   1.4%
 2003平成15年  844   84   9.9%
 2021令和3年  316   111   34.8%
 
  
   
     

私の好む「例月の三酒」

2024-11-21 13:47:12 | 

 毎月の晩酌酒は、恒例では一合と定めている。一升3本、合計1万円とも定めてある。一晩で一合1~2勺飲むと少々足りないので、月に2~3本の四合瓶を買い足すことになている。
 それは別にして、わたしの大好きな三酒を並べておく。
・『伯楽星』 宮城県大崎市、純米吟醸、精米歩合55%
・『雨後の月』 広島県呉市、純米吟醸、精米歩合55%
       (麹は50%)
  この二本は、ひのかに香り、きれいな甘味に勝る。
・『黒牛』 和歌山県海南市 純米吟醸、精米歩合50%、
     酒度16.5%
  この二本に合わせ「ゴツン」と強く、雄町100%使用。
  スゴイ!

   

 この中には、特に『黒牛』を好んで、毎晩使用している湯飲みを並べておく。加えて、Eさんに頂いた『鍋島』も並べておく。もったい酒で、まだ大事に残してある。

  
         

10月は日本酒の記念日

2024-10-08 14:04:24 | 

 10月1日は日本酒の記念日とされ、それを飲み続ける月が一番おいしい時期とされている。だから、書斎の隅から冷蔵庫の中まで美味しい酒を集め、まず一週間を飲んできた。

 
 第一日  『米鶴純米大吟醸雪女神』磨き35。須貝智杜氏
      うまい! すごい! 言うことなし!
 第二日  ひやおろし『伯楽星純米吟醸』 美味しい大好き 
 第三日  『大七純米生酛』 常温でも燗でも最高!
 第四日  『菩提酛』純米磨き90% 群馬県土田酒造
      酸味、特性な味、味が強いが重くはない
 第五日  『雨後の月』純米吟醸 磨き50% 旨い!
 第六日  フランスワイン『COCO MERLOT』
      日本酒の予定だったが、娘にポトフを料理されて。
 第七日  『作(ざく)』 蔵元直送は美味であったが…。
      市販店の量販ものは「普通の良い酒」となった。

 毎夕の晩酌に飲んだが、いずれも良い酒であった。
 一つ、夕食ではなかったが午後の3時、ある強力な
話題を読んで強力な酒を飲むことになった。それはほんの一口、
ウィスキー(含む一粒チョコレート)を飲んだのだ。
それこそ本格的ウィスキー「ブラック・ニッカ」であった。
これまた、「強力、最高な味」である酒であった。

9月5日…、早くも食欲だ(つづき)

2024-09-07 11:39:46 | 


 食欲に美味しい料理が並んでいるが、それに続くのが酒だ。本来の酒は冬の間に造った後に、夏の間に休めさせて味を落ち着かせる。ようやく9月から10月に、一番おいしくなった酒を提供する(例えば「ひやおろし」)。もっと2,3年も寝かせて休めるもっとおいしい味ができる。
 今年の株主総会の7月、「これぞ!」と選び抜いた⒑数本の酒が並べられた。
 例えば秋田の「一白水成」、秋田の「やまとしずく」、山形の「栄光富士」、福島の「飛露喜」、新潟の「あべ」、石川の「手取川」、福井の「白岳仙」、愛知の「二兎」、三重の「作」、佐賀の「鍋島」と「七田」等など。
 素晴らしい酒ばかりであるが、私の常用な酒(180l)として「伯楽星」純米吟醸と「雨後の月」純米吟醸の2酒を加えておく。

   
      

美しい「酒と食」…『山桜桃の会』の記録

2024-05-26 11:22:20 | 


 三井銀行OBの方々で「山びこ」(山行者の集まり)中で、美味しい酒と食を求めた人たちが集まった。2013年1月、男性3名、女性4名の7名が集まりになったが、以来、足掛け7年21回の会合を続けた。
 2019年からコロナを止めて「酒と食」の会を止めたが、貴重な記録は書き残してきた。しかも、美しい酒の記録を“山桜桃(ゆすら)”という冊子を残してきた。それは、酒、食、名店、名肴、有名人、名言などなど、全61頁記録された。
 総まとめとして大塚『串駒』に集まり、全記録を話し合った。酒は「十四代」、「而今」などと「いしり鍋」がメインだ。

 
    
    7年21会の記録(全61頁)

 


四月のお知らせ

2024-04-30 14:09:24 | 


 ブログの「一年前の記録」を読んでいたら、昨年四月23日の米寿の誕生日を祝ってくれて、北端の青森県の「田酒」と南端の佐賀県の「鍋島」のいずれも純米大吟醸酒を贈ってくれてあった。
 ところが今年の時期に、やや北端の山形県の「米鶴」と、やや南端の広島県の「雨後の月」(雄町無濾過生原酒)もいずれも純米大吟醸酒を贈られた。私ほど幸せ者がいるのだろうか。

  

 四月の緑が、目に染みるほどだ。緑が、一番美しく柔らかい時節だ。
 さあ、5月はもっと頑張って、力を入れよう。緑も強くなってくるだろう。太陽の力も、日に日に増すであろう。

 
      
  
       


三月の「春の酒」

2024-03-16 16:00:03 | 

 

6月11日。
 マザーズ社の株主総会に参加。相変わらず言葉が不自由であり、会議の役に立たぬが、みんなの笑顔を交わすだけが楽しかった。
6月14日
 大相撲春場所第5日、若者王鵬(24歳、大鵬の孫)が横綱照ノ富士に堂々と寄り切り、金星を獲得した(前頭東3番)。嬉しく飲んだ酒は『米鶴純米かすみ酒』、これは美味しかった。久しぶりに口した句も思い出した。

  妻も飲むあまくつめたき春の酒  日野草城



😊

       
       かすみ酒


旧交を温める

2022-06-27 13:45:42 | 



 先日、旧友英夫妻宅を訪ねた。コロナでしばらく途絶えていたので久しぶりのことだ。
 古いと言えば、写真家英伸三氏との交遊は1961年に始まるので60年を超える。夫人の愛子さんとは、大学時代のキャンパスに始まるので68年に及ぶ。中でも思い出深いのは、新潟の久須美酒造を取材して、英夫妻と共著で『酒は風』(大月書店)を出版したことだが、それからも既に31年が経過する。この間、酒、旅、写真、音楽や演劇など、多方面にわたり家族ぐるみの付き合いをしてきた。
「いろんな酒があるから飲みに来い」と予てからいわれていたので、妻と娘と家族ぐるみで出かけたわけだ。そして大変なご馳走になった。
 狛江(ご住所)名産と言われる枝豆、クジラのベーコンなどに始まる数種類に及ぶ珍味が並び、最後はメインディッシュにフィレ肉のステーキが出てきた。美味しかったなあ。飲んだ酒は『亀の翁』に『田酒』純米酒、焼酎の『森伊蔵』から中国は貴州の名酎『茅台酒』と、世界的水準の酒だ。
 語り合ったことは、過去の思い出の、ほんの、ほんの一部であったが、その中身は豊かであった。書き加えることは何もない。

 

   

 

 

 


ちょっと贅沢な酒飲み会 … 『亀の翁』10年古酒を中心に

2022-04-11 13:49:00 | 



 昨年暮れ、久須美酒造が「純米大吟醸『亀の翁』10年古酒」を秘蔵酒として発売したのでこれを入手、一人で飲むのも淋しいので兄弟3家族に呼びかけていたが、コロナに邪魔されて機会を失っていた。ようやく一昨日(4月10日)、我が家に集まることが叶い楽しい酒宴を張ることができた。
 せっかく10年古酒を飲むのだからと、これを機に久須美酒造の名品を取り揃えて飲むことにした。曰く、『亀の翁』3年もの、純米吟醸『亀の王』しぼりたて、純米吟醸『夏子物語』生貯蔵酒、純米吟醸『七代目』生貯蔵酒、がこれである。

 
  

  これらの名品を、「チーズ・たらこの春巻き」など娘の手料理と、私の最も好む「魚河岸すし」などでタップリ味わった。
 思えば、久須美酒造六代目記廸氏が戦前の幻の酒米と言われた「亀の尾」を、1500粒の種籾から復活させて45年、純米大吟醸を『亀の翁』を世に出して42年、その酒造りを3年にわたり取材して私たちが「酒は風」を出版(英夫妻と共著)したのが1991年であるから既に31年前。その間、久須美酒造も発展して、『七代目』を出した賢和氏が今や社長、その後を継ぐ八代目が今年新潟大学日本酒学部に入学したという。 
 これらの思いを巡らしながら飲む銘酒と名肴の会は、久しぶりに会った兄弟家族との懐かしい話題とも相まって、至福の時を与えてくれた。
 この贅沢は「ちょっと…」どころではなかったかもしれない。

 


晩酌のつまみ … 同じものばかり食っているのではないか?

2021-08-30 14:36:51 | 

 

 酒の肴となると、刺身をはじめとする魚介類から季節の野菜、山菜類、はては鍋物に至るまで多岐にわたるが、通常は手短にある好物で済ます。
 昨夜も、『奥の松特別純米酒』を傾けながら、前に並べた三つの皿を次々とつついていた。見ると右から、チーズ、冷奴(豆腐)、納豆と並んでいる。いずれも私の好物だ。冷蔵庫を開けるとこのいずれかは入っているので、酒の肴に困ることはなく、しかも酒(日本酒)とのマッチングは最高だ。
 しばらく飲んでいてハッと気が付いた。これらはみな同じものではないか? 豆腐とチーズは、片や植物性(大豆)、片や動物性(牛乳)の違いでたんぱく質のかたまりと聞いている。納豆に至っては発酵食品とはいえ豆腐の原料たる大豆の原型だ。みな同じものではないか?
 発酵食品と言えば飲んでる酒はコメの発酵物だ。晩酌を終えてお義理に少量の米メシを口にしたが、これは今まで飲んでいた日本酒の原型だ。何が何だか分からなくなってきた。
 このことを妻に尋ねると、「何を馬鹿なことを言っているの。豆腐とチーズは植物性、動物性で立派に別物よ。納豆は野菜、豆腐はたんぱく食品。別物よ。それよりも私の作ったサラダと、豚肉と野菜の煮物をもっと食べなさい」と一蹴された。
 見ると「野菜サラダ」と「煮物」が添えられあり、ほんの一箸つけただけで大量に残されている。その罪悪感に苛まれて、何も反論しなかったが、そのあと風呂の中でも寝床についても、「俺は同じものばかり食っているのではないか、これで生きて行けるのか?」という思いが消えず、どうもすっきりしなかった。


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