私が『資本論』 を読み始めたのは、大分大学にいたマル系教師ご三方に教わったのが始まりであった。重光教授に価値論(資本論第一巻)、竹村助教授(当時)に金融論(同第三巻)、山本講師(当時)に地代論(同第三巻)と『家族、私有財産および国家の起原』、『空想より科学へ』など小論文を含め教えてもらった。
しかし、銀行業務の労働密度、組合活動の多忙に負われ、腰を据えて、じっくりとやる資本論研究など出来なかった。銀行退職後となり第二の人生となったが、それはそれとして(旅や酒など)、十分な研究など出来なかった。(資本論もそれなりにやってきたつもりであったが)
資本論の研究については、ようやく全三巻の構想を取りまとめ、やっと腰を据えて研究を始めたのであった。全生涯を70年(20~90歳)かけたが、それはやっと80歳になって出来たことであった。組合の後輩たちで、10~20名を集めて勉強した。その約10年間(2015~2024年年)の成果が主な記録であった。
・2015年 『資本論』全⒑回講義(10か月)
・2016年 労働運動と『資本論』全6回講義(6か月)
・2017年 発刊150年を経た『資本論』に学ぶ
・2018年 マルクス生誕200年に因んで
・2018年 マルクスに残した「家族、人脈、遺稿」
・2023年 『銀行のための資本論』(含む未来社会論)
~24年
さて、これでもって90歳までを閉じようとしている。加えて脳梗塞(失語症)と弱視を負って、書く能力はすべて失った。
ただ、頭は未だ動いている。生きている限り「人生の記録」は続いているのではないか?
おわり
資本論研究の主要なものを並べて置いた