トルコに行くとなれば、トルコについて知りたくなる。ガイドブックは有力な材料であるが、言うなれば表面的である。どんな町があり、どんな遺跡があり、どこが景色がよく、またどんな酒や食べ物があるか、などを知るにはまずガイドブックから入る。
しかし、何故そこにそのような遺跡が生まれ、そのような生活や食べ物や文化が生まれたかは、やはり歴史書や小説などを読まねば分からない。そのようなうってつけの書物があるだろうか?
いいかどうかは分からないが、とりあえず読もうとして四つの本を選んだ。村上春樹『雨天炎天』(新潮文庫)、池澤夏樹・渋沢幸子『イスタンブール歴史散歩』(新潮社)、塩野七重『コンスタンチノーブルの陥落』(新潮文庫)、小島剛一『トルコのもう一つの顔』(中公新書)の四つである。
新潮社が多いことに特に他意はない。本を選んだら結果がそうなっていた。村上、池澤、塩野など有名作家に偏ったがこれも他意はない。やっぱり売れっ子さんたちがトルコに行っているのだ、とむしろ驚いている。あらゆる国に行って多くの本を書くので売れっ子になるのかなとも思った。
早速会社近くの中野坂上文教堂さんに立ち寄ったが、『雨天炎天』のほかは品切れだった。
やはりトルコは人気がいいので、本がよく売れているのだろうか?
いや、あまり売れないので常備してないのだろうか? 村上春樹ぐらいになると、トルコだろうとどこの国だろうと売れるので常備しているのかもしれない。いや、やはり人気がいいので品切れになったのだろう、と言うことにして、後の3冊の取り寄せを頼んだ。
2~3日で来ると言うので、何も一緒に買うことは無い。『雨天炎天』をゆっくり読んでいれば、ちょうど読み終えた頃に後の3冊が来るだろう。