先日、旧友英夫妻宅を訪ねた。コロナでしばらく途絶えていたので久しぶりのことだ。
古いと言えば、写真家英伸三氏との交遊は1961年に始まるので60年を超える。夫人の愛子さんとは、大学時代のキャンパスに始まるので68年に及ぶ。中でも思い出深いのは、新潟の久須美酒造を取材して、英夫妻と共著で『酒は風』(大月書店)を出版したことだが、それからも既に31年が経過する。この間、酒、旅、写真、音楽や演劇など、多方面にわたり家族ぐるみの付き合いをしてきた。
「いろんな酒があるから飲みに来い」と予てからいわれていたので、妻と娘と家族ぐるみで出かけたわけだ。そして大変なご馳走になった。
狛江(ご住所)名産と言われる枝豆、クジラのベーコンなどに始まる数種類に及ぶ珍味が並び、最後はメインディッシュにフィレ肉のステーキが出てきた。美味しかったなあ。飲んだ酒は『亀の翁』に『田酒』純米酒、焼酎の『森伊蔵』から中国は貴州の名酎『茅台酒』と、世界的水準の酒だ。
語り合ったことは、過去の思い出の、ほんの、ほんの一部であったが、その中身は豊かであった。書き加えることは何もない。