今年は海外に出向かなかっただけ、国内では珍しいところに出かけた。
6月の「阿蘇仙酔峡・久住高原」は、高校同窓会で帰郷した折に日帰りで行った行楽で、これは子供のころから何十回も行った先であるが、阿蘇の仙酔峡まで行ったのは、おそらく3,40年ぶりのことだと思う。7月は「白馬・五竜高山植物園」に出かけたし、8月は秋田「西馬音内盆踊り」に参加し、10月は「尾瀬の燧(ひうち)裏林道」を歩いた。これらはいずれも初めての体験であった。
その締めくくりとして、11月6日から二泊三日で高知に出かける。高知には2、3回行ったが、広島時代に車を飛ばして松山、足摺岬、高知市を慌ただしく回ったり、弘田龍太郎の取材で安芸市に行ったりで、肝心の高知市を堪能したとは言えない。
なぜ高知に行くことになったかといえば、高校時代の友人K君が高知市に住みついており、「俺の居るうちにぜひ来い」とかねてから誘いを受けていたからである。彼は三日間とも空けてくれて、私とワイフを案内してくれるという。
初日は中土佐町久礼の西岡酒造店など酒蔵を訪ね、その夜は久礼にある旅館『黒潮本陣』に泊まる。併設する「鰹の黒潮工房」や、「太平洋を一望する露天風呂」など期待している。
二日目は、せっかく中土佐町に泊まるのだから、近くの四万十川上流から四万十川を一巡りしたい! 私は四万十に行ったことがないので、今回の旅のメインにこれを据えた。
ところがドッコイ。四国南西部を逆S字型に流れる四万十川は全長196キロ、源流からでなくても窪川あたりから河口の中村(四万十市)まで丹念にたどり、それから高知市まで帰ることを計算すると優に10時間をこえる行程となりそうだ。これをすべて友人の運転に委ねるわけにもいかず(実は私は運転できない)、何処か途中までで引返す案を検討している。いずれにせよ、沈下橋をはじめ、初めて見る“秋の四万十川”を楽しみにしている。
その夜は、はりまや橋に近いリッチモンドホテルに泊まるので、K君推薦の店で「高知の味」を味わい、夜の「はりまや橋界隈」を愉しみたい。
最終日は、高知城下の「木曜市」(ちょうど木曜日にあたる)や桂浜や牧野植物園、龍馬記念館など、市内観光をゆっくり楽しんで、ANA最終便で帰京する。
K君には迷惑をかけるが、おそらく最後になるであろう「高知の旅」を楽しみたい。