旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

第20回山桜桃の会(つづき)

2019-04-24 14:52:36 | 


 築地場外市場を訪問した山桜桃の会につき、いくつか補足しておく。
 市場の一角にある波除稲荷神社に参拝したことはすでにふれたが、この「波除」という名前がいい。日本の神社の多くが、その地を守ってきたのであろうが、この神社も、東京湾の荒波から首都の台所たる築地市場を守ってきたのであろう。それは、単に自然災害から守るだけでなく市場が生み出す食品も守ってきたのであろう、境内の各所に「玉子塚」とか「魚塚」などが立ち並んでいる。

  


 私は同行者の勧めと、この玉子塚にもヒントを得て「『松露』の卵焼き」を土産に買った。同時に買った各種干物や銀タラの粕漬などにはほとんど反応がなかったが、この著名な卵焼きは妻にも娘にも喜ばれた。波除稲荷の御利益というべきか? ついでに記すが、おみくじを引くと中吉と出た。「心を屈せず迷うことなく一歩一歩歩き続けよついにその先に辿り着くだろう」とあった。同行7名の中にあって、大吉でも凶でもなく中吉というのが良かったのであろう。
 さて、酒についても触れておく。築地で寿司を食う、ということから、私は東京の酒を飲みたいと思った。嘉泉、澤乃井、多磨自慢などを頼んだが、残念ながら『寿司清』にはなかった。常備の酒の中から、秋田の「まんさくの花」特別純米、宮城の「浦霞」本醸造、長野は諏訪の「高天」純米酒、岐阜県各務原市の「百十郎」純米酒を飲んだ。
 高天、百十郎は初めて飲んだと思ったが、帰って調べると「百十郎」の蔵は『林本店』で、ここが醸す「栄一」という酒は、浜松町の行きつけの蕎麦屋でよく飲んだ。百十郎というのは、同名の地元の役者が付けた「百十郎桜」にちなんだものらしい。いずれも結構な酒でした。
 これで、山桜桃の会で飲んだ酒は50種類に及んだ。食べた料理も含め「会の記録」ををまとめようという話が持ち上がっている。

  

    
    高天と「いかげそ焼き」

 


  


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