狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

日本の核抑止論に賛意

2006-11-01 16:39:11 | 普天間移設

渡部亮次郎のメイル・マガジン 頂門の一針  第616号
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              平成18(2006)年11月01日(水)

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日本の核抑止論に賛意
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              平井修一

ワシントンポスト紙10月20日号が米国の外交評論家、チャールズ・
クラウサマー氏の論説を掲載している。

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/10/19/AR2006101901271.html

日本でようやく核抑止論や非核3原則の見直しなど、核をめぐる議論が
始まったが、同氏は日本の核武装に対する米国の反対論に対し、英国に
次ぐ信頼できる同盟国である日本を正しく見ていないと反論している。

以下は同氏の論説の抄訳である。(一部誤訳があるかもしれないが、平
井の翻訳力の拙さとご容赦いただきたい)

・・・・
「第2次世界大戦は終わった」

コンドリーザ・ライス国務長官による、北朝鮮核実験後の「核安心保障」
ツアーの最初の訪問地は東京だった。そこで彼女はアメリカの核の傘に
よる保障について、アメリカ合衆国は日本へのいかなる北朝鮮からの攻
撃に対しても大きなアメリカの報復、必要なら核兵器で応ずると再保障
した。

短期間の訪問だが、キムジョンイルへの確かに重要なメッセージであっ
た。

しかし、ライス長官の宣言には、もう一つ明らかな、より長期的な意図
があった。即ち、日本には北朝鮮の核に対処して、抑止のために核武装
することがあるかもしれないという考えを鎮めることであった。

日本人は、よくこの目的を理解した。こうしてライス長官との共同記者
会見では、麻生太郎外相は核武装を考えることさえ完全に否定し、「日
本の政府は、まったく核武装を考える立場にはありません」と語った。

申し分なく礼儀正しい日本人は、ライス国務長官を前にして彼女に逆ら
うつもりは毛頭なかった。それにもかかわらず、その同じ麻生氏は、そ
の同じ日の数時間前には国会で、日本がその問題について議論を開始し
なければならないと、こう発言しているのだ。「現実、核兵器の保有を
協議してこなかったのは日本だけであります。他の全ての国は、それを
協議してきました」

そのちょうど3日前には、与党のもう1人の幹部が、同じタブーを越え
て、日本が核兵器を保有することについての率直な議論を要求した。

そのような話に対するアメリカの反応は、相も変わらずワンパターンの
反対である。第2次世界大戦の後、数十年の間に太平洋の島で発見され
た日本の皇軍兵士のように、我々もまた日本の降伏のニュースを知らな
かったかのごとく行動し続けている。

我々は、永遠に日本に列強の地位を、それに相応した軍隊とともに与え
ないというマッカーサー憲法を、日本人が固守し続けることに拍手喝采
している。

もちろん、日本はここ数十年間、その禁止を回避しつつ、小さいながら
もまともな通常の軍隊を作ってきた。しかし、核兵器については論外と
してきた。

核攻撃を受けた唯一の国として、日本は明らかに核保有という思考に抵
抗する理由をもっている。しかし、隣に常軌を逸した体制があり、その
ミサイルはすでに日本の上空を飛んでおり、公式に核武装した言ってい
る現在、再考することは正当化される。

日本は、まことに例外の国である。全ての他の列強は、ここ数十年間で
核武装した。かつての大国、例えばフランス。偉大な国を目指す、例え
ばインド。そして、決して大国にはなり得ない、例えば北朝鮮。皆、核
兵器を持っている。

1晩でアルカイダの国に代わりかねないパキスタンの手にもあるし、
「親愛なるリーダー」が初めてのゴルフで5つのホールインワンをして、
そのうえ6曲のオペラを書いたと報道するほどおかしな国、北朝鮮も持
っている。それでも、我々は、この核クラブへの日本の参加に対して疑
いを持ち悩んでいる。

日本は、ただの模範的な国際的な市民ではない。ダイナミックな経済、
安定した民主主義、控え目な外交政策。それは、最も重要であり、英国
に次ぐ信頼できるアメリカの同盟国なのである。

最近のアメリカの外交政策の中で、より静かなサクセスストーリーのう
ちのひとつが日米同盟の強化であった。

東京はミサイル防衛の発展と配備でアメリカ合衆国と手をつなぎ、そし
て悩ましい台湾問題でもアメリカ合衆国と歩調をあわせ対立を回避して
きた。

日本が核武装を検討することになれば、北朝鮮の非核化への中国の思惑
に影響するだろう。中国は、北朝鮮というのは自国と、ダイナミックな
資本主義であり米軍が支える韓国との間の便利な緩衝地帯と見ている。

中国は、我々側からすれば棘(とげ)である北朝鮮の独裁体制に全く満
足しており、それが他のアジアでその野心を追求する間、我々は結束を
守ってきた。結局のところ、平壌の核兵器は西ではなく東に向けられて
いるのだ。

日本が核武装するという脅威は、中国の思惑を変える。中国は日本の核
武装を防ぐ方法として金正日に圧力を加えるかもしれない。日本カード
は、北朝鮮の核開発計画を翻させる可能性さえもっている。

北朝鮮の脅威への日本の反応は非常に強く、重大な制裁を執拗に求めて
いる。これは、もちろん利己主義でも利他主義者でもない。しかし、そ
れがポイントだ。日本の当然の利益は、環太平洋地域でのアメリカの利
益――軍事的、政治的安定、平和的な中国の拡大、平壌のギャング(な
らず者)体制への反対、アジアでの自由主義、民主主義のモデルを広げ
ること――に沿っている。

なぜ我々は、世界で重荷をかつぐアメリカを手伝う、このしっかりした、
信頼できる、民主主義の盟友を否定するのだろうか。他の同盟の中には
安保ただ乗りを主張する悪名高い韓国との同盟さえあるのに

 

 

コメント

朝日新聞が核武装議論を展開! 非核三原則→二原則

2006-11-01 16:01:37 | 普天間移設

麻生外相と中川幹事長、対北独自制裁継続を強調
 
 麻生太郎外相は1日の衆院外務委員会で、北朝鮮の核問題に関する6カ国協議が再開の見通しになったことを受け、日本政府が独自に実施している北朝鮮産品の輸入禁止などの制裁措置について「基本的に継続していく」と強調した。丸谷佳織衆院議員への答弁。

 答弁の中で、麻生氏は「協議再開は喜ばしいが、条件はまだ分からないので、よかったと赤飯を炊ける話ではない」と述べた。政府内には、北朝鮮が協議復帰カードを国際的包囲網の弱体化に利用するのではないかとする警戒感もあり、「圧力」を維持しつつ、北朝鮮の姿勢を慎重に見極める考えを示したものだ。

 自民党の中川秀直幹事長も同日、「無条件で復帰することは歓迎する」と述べた。その上で、「核保有国としての復帰ではない。核放棄実現まで、制裁措置は継続すべきだ」と言明した。(産経新聞)(11/01 11:19)

 

◆風が吹けば桶屋が儲かる。

◆糖尿病になれば核攻撃したくなる。

日本が泡を飛ばせば中国が本気になる(?)

日本は長い間「非核四原則」を守ってきた。 三原則の間違いだろうて?

「持たず 作らず 持ち込まず」、これにもう一つ「議論せず」が加わって四原則だ。

お題目のように原則を唱えておれば平和が守れるといった幻想は北朝鮮の核保有によって打ち砕かれた。

核議論も理想論から隣国の核武装と言う現実論に直面せざるを得なくなった。

「中川発言」で四原則は三原則に変わった。

安倍首相、麻生外相が「核議論も可」とのお墨付きを出したのだ。

にわかに沸き起こった同盟国日本の「核議論」に先ず慌てたのがアメリカ。

ライス国務長官が飛んできて「有事の際は同盟国をフルレンジで守る」と公式に保障した。

その瞬間「非核三原則」は事実上「二原則」に変容した。

アメリカの核の傘に入ることは「核の持込」を黙認することだ。

これで慌てたのが中国。 「核論議」が沸騰すれば核武装論までも発展しかねない。

日本の核武装論を押さえ込むには、どうしても北朝鮮の核保有を放棄させねばならぬ。

そこで中国が本気になって北朝鮮に圧力を加えた。 

六カ国協議の復活である。

日本が核論議で口角泡を飛ばせば中国が本気になるわけだ。

北朝鮮の核実験で一番危機感を持ったのは日本だが、アメリカ、中国、ロシア、韓国も東北アジア地域の核拡散には危機感を持っている。

マスメディアは「核議論の封鎖」などと言わないでどんどん議論して欲しいものだ。

だが朝日新聞は「中川発言に」に対し社説などで激しい非難を浴びせている。

「日本核武装議論」はしてはならない。

核については語っても、論じてもいけない。

つまり「非核四原則」を主張している。

でもその朝日新聞が何をトチ狂ったか、自分の紙面で「核武装論」を論じ、語っていると言うから驚いた。

今頃になって安上がりの抑止力に気がついたとでいうのか。

以下詳しい経緯については下記の古森久義さんのブログ転載記事で・・。

                     ◇

2006/10/31 23:27
朝日新聞が核武装議論を堂々と展開! まさか豹変では

 「日本やイランが核を持てば、世界は安定する」
 「(日本という)核攻撃を受けた国が核を保有すれば、核についての本格論議が始まる」
 「核兵器は偏在こそが怖い。広島、長崎の悲劇は米国だけが核を持っていたから」
 「核兵器は安全のための避難所。核を持てば軍事同盟から解放され、戦争に巻き込まれる恐れはなくなる」
 「(日本の核に関する)国民感情もわかるが、世界の現実も直視すべきです」
 「核を保有する(中国と日本という)大国が地域に二つもあれば、地域のすべての国に『核戦争は馬鹿らしい』と思わせられる」

 さあ、以上の発言は間違いなく日本の核武装論です。核武装を奨める強い発言です。百歩後退しても、日本の核武装に関する議論だといえます。
 最近、核武装関連発言で波紋を呼んだ中川昭一自民党政調会長でも、麻生太郎外相でも、こんな強いことは絶対に述べないでしょう。
 ところが以上の核武装議論はなんと朝日新聞10月30日の紙面に堂々と登場したのです。
 発言者はフランスの学者エマニュエル・トッド氏、対談記事なのですが、その相手は朝日新聞論説主幹の若宮啓文氏です。トッド、若宮両氏は日本の核武装について議論しているのです。
 
 この朝日新聞の一ページすべてを使った長い対談で、若宮氏は当然ながらトッド氏の日本核武装の奨めに対し、反対論を述べています。しかし一方が「日本は核武装すべきだ」と述べ、他方が「日本は核武装はすべきでない」という言葉のやりとりは、どうみても「日本核武装議論」ですね。

 しかし朝日新聞はその一方で10月20日の社説などで、中川昭一政調会長や麻生太郎外相の「核兵器の保有に関する議論」への激しい非難を浴びせています。「日本核武装議論」はしてはならない、つまり語っても、論じてもいけない、と主張しているのです。でも自分たちは論じ、語っているんですね

 この対談記事からみる限り、中川氏も、麻生氏も、朝日の若宮氏と立場はまったく同じであることが判明しました。日本の核武装についての議論は堂々とするけれど、日本の核武装には反対という点で、です。若宮氏は本当にこの対談で日本の核武装について堂々と議論をしているのです。

 なんだ朝日新聞さん、「日本核武装議論」はむしろ奨励するということなんですか。もしそうだと20日の社説や一連の中川叩き、麻生叩きの論評との整合性はどうなのでしょうか。結論は反対だとわかっていても、そこにいたる議論さえしてはダメだと、さんざん主張しているではないですか。まさか、同一テーマでも「政治家は議論してはいけないが、大新聞は議論してよいのだ」なんて、ヘンなこといわないでくださいね。

 でもこれだけ楽しませてくれる朝日新聞、だから私は年来の愛読者なのです。しかし愛読するのは朝日が朝日らしいからです。まさか核武装の議論だけはよい、なんて主張に豹変しないでくださいね。

                        ◇

事実上は「核持込み」を見て見ぬ振りするとしても、「非核三原則」を平和のお題目のようにを唱える方々にとっては「三原則」の論理破綻は納得できないだろう。

日本が「非核三原則の国」である一方で米国の「核の傘」に依存するならば、「持たず・作らず・持ち込ませず」の「三原則」から「持ち込ませず」原則を削除することは、論理上の必然。

「非核三原則」の現状は、「米国の核の傘に依存しながら、核をを持ち込まさない」という論理破綻を来たす。

これは、日米安保体制の実質性の担保という観点からは理に合わない状態であろう。

だったら論理的帰結として「非核三原則」から「持ち込ませず」を削除して「非核二原則」にすればよい。

「非核三原則」は不磨の大典ではない。 政府の政策の一つに過ぎない。

話は簡単だ。時代に合わなくなった政策は閣議決定で変更すればよい。

「持ち込まず」を削除した「非核二原則」なら平和のお題目として唱えれば唱えるほどその抑止力は効果が増す。 

コメント

核の疑惑は抑止力

2006-11-01 08:13:24 | 普天間移設
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核の疑惑は抑止力
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■■■■■■■■■ JOG Wing ■ 国際派日本人の情報ファイル■

抑止力としての「日本核武装の疑惑」

伊勢雅臣
■転送歓迎■ No.1205 ■ H18.10.30 ■ 8,633 部 ■■■■■■■

   転載

 自民党の中川昭一政調会長が「日本が核をもたずに北朝鮮に
どういう対抗措置ができるのか真剣に議論しなければならない」
とテレビで語った途端に、野党やマスコミから「議論をするこ
とも世界が疑念を抱くからだめだ」などの意見が相次いでいる。

 いささか逆説めくが、私は「議論をすることで世界が疑念を
抱く」からこそ、核の論議は価値がある、と考えている。

 第一に北朝鮮に「疑惑」を抱かせるべきだ。北朝鮮が核武装
するなら、当然、日本も自衛上、核武装の権利を持つ。日本の
原子力技術とロケット技術を用いれば、短期間のうちに北朝鮮
を地上から消し去るだけの核ミサイルを持ちうる。北朝鮮の未
熟な技術力と貧弱な財政力で、日本との核兵器競争に敵うわけ
がない。日本が一気に核武装に走るかもしれない、という「疑
念」を抱かせることが、北朝鮮に核開発を思いとどまらせる一
つの圧力である。日本が、核武装の議論すらしない、という
「安心」が、彼らに火遊びの余地を与えている。

 第二に、中国にも「疑惑」を抱いて貰おう。日本の核武装を
最も恐れるのは、中国である。北朝鮮の核実験をこのまま放置
していたら、日本が核武装に走るかもしれない、という「疑念」
が、中国に対して、北朝鮮の核武装を本気で抑え込まなければ
ならない、という圧力となる。日本の一部マスコミは中国の意
向を受けているようなので、その核議論を封鎖しようというヒ
ステリックな反応は、中国の焦りの現れとも考えられる。

 第三に、アメリカにも「疑惑」を与えよう。もともと、アメ
リカは自国が核攻撃を受ける危険を冒してまで、本当に日本を
核の傘で守ってくれるのか、という不安がわが国にはある。ブッ
シュ大統領は日本など同盟国に対して「米国はその抑止と安全
保障に関する約束を守ることを再確認した」と述べたが、「再
確認」が必要だったのは、その不安を打ち消すためである。も
し、核の傘の約束をアメリカ側が守らなければ、日本が日米同
盟を破棄して、独自の核武装に立ち上がるかもしれない、とい
う「疑念」が、日米同盟の担保ともなる。

 今回、日本の野党や一部マスコミがヒステリックな大騒ぎを
しているのは、「日本核武装の疑念」を世界に広める格好の宣
伝手段である。大いに騒いで貰いたいものだ。

 それによって、日本はいつでも核武装する力があるのに、あ
えて非核を貫いている、という事を世界に充分示すことが、日
本の平和主義を知らしめる良い手段であろう。
コメント