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【参院選2010】テレビ討論 首相が練った「責任転嫁」戦術、あえなく返り討ち (1/2ページ)
2010.7.5 00:58
参院選公示後初のテレビ討論で野党各党の党首を質問攻めにした菅直人首相。街頭演説でも攻撃は収まらなかったが…=4日、横浜市(栗橋隆悦撮影) 「攻撃は最大の防御なり」と踏んだのか。参院選公示後初の各党党首のテレビ討論で、菅直人首相(民主党代表)は野党顔負けの質問攻撃を仕掛けた。「逃げ菅」と揶揄(やゆ)されただけに、攻めの姿勢を示したかったようだが、あっさりと返り討ちにあう場面も…。首相ならば、野党の追及を正面から受け止め反論する。なぜそんな「横綱相撲」をとらないのか。それともとれないのか。(船津寛)
[討論詳報](1)菅氏「ぶれも後退もない」
「私はまったくぶれてもいませんし、後退もしていない!」
首相はフジテレビ「新報道2001」の冒頭で、誰に指摘されたわけでもないのに、わざわざこう断って議論に入った。消費税をめぐる自らの発言を「迷走」と指摘されたことを相当気にしているらしい。
「逆に質問したいのは」「私も聞きたいのは」-。首相は弱気の虫を隠すかのように野党党首に次々と論争を仕掛けた。野党時代に培った自分のスタイルを貫くことが一番だと判断したようだ。
2日夜、首相は党本部で選対幹部との作戦会議でこう打ち明けた。
「860兆円の借金を一体誰が作ったのか。そういうことをきっちり言おうと思ってね…」
首相が練りに練った基本戦術は「責任転嫁」だった。消費税増税の背景となる財政悪化は「自公政権のツケ」。政権交代後のもたつきは「自民党ができなかったことを9カ月で全部やるのは難しい」との論理で正当化した。マスコミ批判も忘れてはならない。
首相はこの夜、参院候補に送った檄(げき)文で「野党はこぞって民主党に批判を浴びせるが、まともな対案を出していない」と批判し、「私も死にもの狂いで戦います」と結んだ。文面に「消費税」の文字はなく、参院選の争点は「民主党とともに安定した責任ある政治をつくるか、野党を勝たせて混迷の政治を選ぶか」にすり替えた。
テレビ討論での首相の戦術は裏目に出た。「自公政権で債務残高が増えたことへの反省があるのか」と山口那津男公明党代表に矛先を向けると「菅さんも自社さ政権で国債発行を増やしたじゃないか」と反撃された。谷垣禎一自民党総裁も「マニフェストで16兆円の財源を見つけるはずだったのではないか。できなければ消費税はばらまきの尻ぬぐいになる」と嘲笑した。
みんなの党の渡辺喜美代表に「なぜ政権にいた時に公務員制度改革を実行できなかったのか」と皮肉ると、「官僚の天下り根絶法案に反対したのは民主党じゃないか。反対ならば廃止すればいい!」と強烈なカウンターパンチを食らった。連立与党の亀井静香国民新党代表にも「消費税10%アップを共通の具に、混ぜご飯を作るのはよくない」と皮肉られた。
よほど悔しかったのか、首相はNHKの党首討論では冒頭で司会者に「こちらからも質問させていただくようお願いします」と要望した。4日午後に名古屋市内で行った街頭演説ではこう力を込めた。
「渡辺喜美さんは民主党がいつの間にか官僚に取り込まれたと言ってますが、違うんですよ。私が財務省を洗脳しているんだ。ぜひ渡辺さんの口車に乗らないでください!」
◇
民主党きっての論客のはずの菅首相が、テレビの党首討論を逃げまくっていた。
が、一昨日の日曜日、「逃げ菅」と揶揄されるのを嫌ったのか、参院選公示後初の各党党首のテレビ討論に出演した。
約束を守らない人物の議論を聞いても時間の無駄。
筆者はその番組を見なかったが、菅直人首相は野党顔負けの質問攻撃を仕掛け、あっさりと返り討ちにあったとか。
それはそうだろう。
最初からマニフェストを守る気が無い人物が、議論に勝てるはずはない。
それほど野党党首もバカではないはずだから。
菅首相は、頼みの綱の事業仕分けの成果に早々に見切りをつけた。
いくらパフォーマンスをくり返しても税金の無駄遣いの見直しに、これ以上期待できないと察知したのだ。
そこで「子供手当て廃止」等の歳出削減には全て頬被りし、財源不足は増税だけで補う方針だ。
これでは野党党首の総攻撃に勝てるはずは無い。
菅首相は、出来ない約束でも何でも無責任にぶち上げて、参院選で過半数さえ取れば何とかなるという魂胆だ。
投票した国民が悪いという論法だ。
小沢一郎氏もビックリの独裁政権になる。
■菅首相の自論は独裁政治■
国を憂い、われとわが身を甘やかすの記によると、菅首相の持論は「議会制民主主義とは期限を切った独裁」 だということらしい。
以下引用。
《菅首相はかつて、周囲に「民主主義とは、政権交代可能な独裁だ」と持論を話していた》
これは別に、ただ事実そうだからそう紹介しただけだし、菅氏の考え方の一端を象徴的に示していると考えたのですが、訪問者の中には私が「誇張」や「デマ」を書いているのだと誤解した人もいたようです。なので、最近の国会答弁で、実際に菅氏が似たようなことを滔々と述べている部分を改めて掲載します。
菅氏が副総理・財務相時代の3月16日の参院内閣委員会での、自民党の古川俊治氏とのやりとりです。(国会議事検索システムですぐ引っ張れます)
古川氏 …本来であれば、多数決のやっぱり限界というものを考えていただいて、多くの議員の意見を取り入れる、あるいは超党派の活動というものもある程度は進めていく。これが国会の審議を活性化することだと思いますので、私はそうあるべきだと思っているんです。そういう民主主義が本来の国会と内閣の在り方ではないかという気がするんですが、いかがでしょうか。
菅氏 …私は、ちょっと言葉が過ぎると気を付けなきゃいけませんが、議会制民主主義というのは期限を切ったあるレベルの独裁を認めることだと思っているんです。しかし、それは期限が切られているということです。ですから、四年間なら四年間は一応任せると、よほどのことがあればそれは途中で辞めさせますが。しかし、四年間は任せるけれども、その代わり、その後の選挙でそれを継続するかどうかについて選挙民、有権者が決めると。
…一つの考え方だろうとは思います。しかし、「何をやりたいのかはっきりしない」人に、ひたすら独裁的にことを進めてもいいんだと言われても困りますね。その手法を徹底されて、われわれ国民がうれしいかありがたいかもまた、別の問題だろうし。それにしても、菅氏のいう「あるレベル」って、どの程度のレベルなんでしょうね。気になるところです。
引用終了。
独裁者の大先輩ヒトラーは、地下壕の中で「ソ連軍に包囲される前にベルリン市民を脱出させるべき」という部下の進言を退け、平然とこううそぶいたという。
「国民の自業自得(自己責任)」。
「(ドイツ)国民が地獄を味わうのは当然の義務。われわれを(選挙で合法的に)選んだのは国民なのだから、最後まで付き合ってもらうさ」 と。
選挙で過半数取ればば何でもできる。
それを実行し独政権力を手にしたのがヒットラーだ、と何度も書いた。
■参院選で過半数取れば「全権委任法」も強行採決で!■
ヒトラーは選挙で政権を得た後、全権委任法を立法し、それを実行し希代の独裁者となった。
全権委任法とは、「議会から立法権を政府に移譲し、ナチ政府の制定した法律は国会や連邦参議院や大統領権限を除けば憲法に背反しても有効とする」(ウィキ)という法律案である。
小沢前幹事長は議員立法を禁じ、「外国人選挙法」も政府提案で立法するというから、ヒットラーの手口を踏襲したとしか思えない独裁者振りであった。
外国人選挙法は憲法違反とも言われているが、独裁者にとって憲法など紙切れにも等しい。
「国民の委託」により全権委任法を立法化したヒトラーは、国民の人権を保証する憲法を骨抜きにし、政府主導の法律を次々と立法化し、反対勢力には「公益を害する者」というレッテルを貼って人権弾圧をした。
菅首相は、小沢前幹事長に「しばらくは静かにした方が日本のため」と言ったが、その小沢氏が菅首相の自分に勝る独裁体質に驚いて、目下菅首相に反旗を翻して全国行脚中だという。
「オレに勝る独裁者になっては困る」と。
愚かな民主党支持者が選んだ菅政権と、地獄まで付き合うのは今度(参院選)こそごめん被りたい。
■菅首相の消費税論は三倍の増税!■
菅首相は、マニフェストにも記載の無い消費税増税について、民主党がマニフェストに記載したのを見て「抱きつき増税」を目論んだが、支持率急落に驚いて目下のところ消費税論争から逃げまくっている。
ところが菅首相は、自民党の消費税アップを上回る15%アップを前提にばら撒き支出の尻拭いを目論んでいたというから驚きである。
「きっこの日記」がこのように伝えている。
ANN news⇒菅内閣の財政再建策 消費税15%前提に試算
やはり独裁首相を抱える民主党に、参院選で過半数与えてはいけない。
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