ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

20年

2012-08-03 21:33:17 | 時事(海外)
もうすぐ折り返しとなるオリンピック。

ここまで金は2つと寂しいが、メダルの総数ではアメリカ、中国に続き、
世界第3位と健闘しているとか…?

しかし、柔道で金がないのは、ちと寂しい気がしている…。

そのような中、予想外だった北朝鮮が金を4つと大健闘している。
かの国では特別な報酬制度を設けて、中国と同様、国家丸抱えで選手を育成
しており、スポーツを通じて国の威信強化や国威発揚に利用している。
つまり、スポーツも政治の道具なのであった。

しかし、メダル獲得なら「人民体育人」とか「共和国英雄」などの、私たちから
みれば「なんだ、そりゃ!」と言うような、しかしかの国では、とてもありがた
い称号が贈られ、中でも金メダリストに与えられる「人民体育人」となれば、高
級アパートや乗用車、また、特権階級である朝鮮労働党幹部の待遇が与えられ、
一気に出世できるのだ。

こうなると食糧難とは無縁となり、家族皆が、平壌への居住が許され、兄弟姉妹
もより良い職場に配置され、一族皆、安泰となる。
シンガポールでは金メダリストに数千万円が支払われるそうだが、こちらは一族
の人生ががらりと変わるわけである。

褒美が褒美だけに、選手の気合も相当なものだろう。

今回、柔道女子で金メダルを取った選手の母親は、「20年間家にも帰れず、他
の女性のように化粧もせず、訓練を積み重ねた結果だ」と号泣したそうだ。

国家まる抱えというのは、「20年も家に帰れないのである」
私たちから見れば、これも形を変えた「拉致」「軟禁」と言える。

もしかすると、金を取ったこの選手は、メダルを取れば「家に帰れる…」と思い
頑張ったのかもしれない。

そんな境遇の選手に勝つのは、相当、大変に違いない。





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