お盆休も終わり、なんとなく慌しい日が続き、ヘトヘトだ。
来週からは出張もあって、もう、しばらくは休みもない。肉体的疲労は
ともかく精神的な疲労は何ともしがたい。どこか遠くへ行きたい…。
あれは「立松和平」だったか、すでに亡くなっているが、その昔、朴訥な
口調でテレビでも話題となった方だ。彼がまだ、日雇いの仕事をしながら
小説を書き続けていたころ、奥さんが妊娠した。彼は、出産を前に「青春と
決別してくるから、インドに行きたい」と告げた。
絶対に反対すると思っていたのだが、そんなに行きたいなら「行ってらっ
しゃい」と奥さんは行かせてくれたのだそうだ。彼はその後、「空を飛ぶほど
うれしかった」と何かの本に記している。
当時、彼の家計は働く奥さんの収入で支えられていた。出産、育児となれば
当然、自分がちゃんと働くしかない。
だから「青春と決別してくる」という言葉になるのだが、彼には収入がなく
奥さんが働いて貯めた出産費用の一部を使って、インドに行ったのだ。
女性の側から見れば、とんでもない男に写るかもしれないが、私にはこの
気持ちが充分理解できる。男というものは、どこかにこのような要素を持
ち合わせていて、ただ、責任感という世間の常識で覆い尽くしているだけ
のような気もしている。彼は、そういう意味では、自分に正直な人だった
のだ。そして奥さんは、そのような彼を充分理解してくれる、懐の大きな
人だったわけである。
彼の言葉を借りれば、私は、まだ、青春と決別していないのかもしれない…。
では、決別するためにどこへ…。
たくさんあり過ぎて、長くなりそうで、決別ではなくて、逃避になってしま
いそうだ…。
来週からは出張もあって、もう、しばらくは休みもない。肉体的疲労は
ともかく精神的な疲労は何ともしがたい。どこか遠くへ行きたい…。
あれは「立松和平」だったか、すでに亡くなっているが、その昔、朴訥な
口調でテレビでも話題となった方だ。彼がまだ、日雇いの仕事をしながら
小説を書き続けていたころ、奥さんが妊娠した。彼は、出産を前に「青春と
決別してくるから、インドに行きたい」と告げた。
絶対に反対すると思っていたのだが、そんなに行きたいなら「行ってらっ
しゃい」と奥さんは行かせてくれたのだそうだ。彼はその後、「空を飛ぶほど
うれしかった」と何かの本に記している。
当時、彼の家計は働く奥さんの収入で支えられていた。出産、育児となれば
当然、自分がちゃんと働くしかない。
だから「青春と決別してくる」という言葉になるのだが、彼には収入がなく
奥さんが働いて貯めた出産費用の一部を使って、インドに行ったのだ。
女性の側から見れば、とんでもない男に写るかもしれないが、私にはこの
気持ちが充分理解できる。男というものは、どこかにこのような要素を持
ち合わせていて、ただ、責任感という世間の常識で覆い尽くしているだけ
のような気もしている。彼は、そういう意味では、自分に正直な人だった
のだ。そして奥さんは、そのような彼を充分理解してくれる、懐の大きな
人だったわけである。
彼の言葉を借りれば、私は、まだ、青春と決別していないのかもしれない…。
では、決別するためにどこへ…。
たくさんあり過ぎて、長くなりそうで、決別ではなくて、逃避になってしま
いそうだ…。