大阪への道中、「脱北、逃避行」野口孝之著を読んだ。
タイトルからすると脱北者の手記かと思われるかもしれないが、これがまったく
違った。元々会社員だった筆者は脱北者を支援するNPOの活動に興味を持ち、やがて
会社を辞めアルバイトをしながら本格的にのめり込んでいく。そして中国にいる
脱北者をベトナムを経てカンボジアまでの脱出をサポートする活動をするように
なる。
本書はこの脱出劇を書いたものである。
当然ながら脱北者はパスポートを持っていない。中国国内の移動でも見つかれば
不法越境者として強制送還される。北朝鮮に帰されれば、もちろん厳罰が待っている。
また、サポートする彼自身も中国の国内法を犯したことになり逮捕されることになる。
そういうリスクを負いながら中国国内を移動し、様々な協力者を募りながら脱北者を
ベトナムへ不法越境させ、さらにカンボジアへも密入国させるのである。
仕事とはいえアルバイトしながらでないと生活が成り立たないようなNPOの活動で
ある。しかし、この仕事のリスクは相当高く、本来なら高額報酬の仕事であっても
おかしくないほどだ。そういう割に合わない仕事をあっさり選んでしまう彼は会社
員以前はバックパッカーだったそうである。これでちょっと納得であった。
そして一度目は成功する。しかし2度目はベトナム入国前に南寧で捕まってしまう。
そして243日間も拘置所に入れらるのだ。
後半は中国の拘置所生活を通して見える中国社会がテーマになっている。これは
これでおもしろかった。
彼は本を書くためにこの活動をしていたわけではないが、結果的に普通ではない
角度から脱北者や中国社会を捉えていて、それはそれで、結構、濃厚なノンフィ
クションであった。
読み始めると一気に読んでしまった。
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タイトルからすると脱北者の手記かと思われるかもしれないが、これがまったく
違った。元々会社員だった筆者は脱北者を支援するNPOの活動に興味を持ち、やがて
会社を辞めアルバイトをしながら本格的にのめり込んでいく。そして中国にいる
脱北者をベトナムを経てカンボジアまでの脱出をサポートする活動をするように
なる。
本書はこの脱出劇を書いたものである。
当然ながら脱北者はパスポートを持っていない。中国国内の移動でも見つかれば
不法越境者として強制送還される。北朝鮮に帰されれば、もちろん厳罰が待っている。
また、サポートする彼自身も中国の国内法を犯したことになり逮捕されることになる。
そういうリスクを負いながら中国国内を移動し、様々な協力者を募りながら脱北者を
ベトナムへ不法越境させ、さらにカンボジアへも密入国させるのである。
仕事とはいえアルバイトしながらでないと生活が成り立たないようなNPOの活動で
ある。しかし、この仕事のリスクは相当高く、本来なら高額報酬の仕事であっても
おかしくないほどだ。そういう割に合わない仕事をあっさり選んでしまう彼は会社
員以前はバックパッカーだったそうである。これでちょっと納得であった。
そして一度目は成功する。しかし2度目はベトナム入国前に南寧で捕まってしまう。
そして243日間も拘置所に入れらるのだ。
後半は中国の拘置所生活を通して見える中国社会がテーマになっている。これは
これでおもしろかった。
彼は本を書くためにこの活動をしていたわけではないが、結果的に普通ではない
角度から脱北者や中国社会を捉えていて、それはそれで、結構、濃厚なノンフィ
クションであった。
読み始めると一気に読んでしまった。
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