今日は朝から大阪へ。
月曜朝の大阪行き近鉄特急は結構、混んでいる。今日もほぼ満席に近かった。隣に座ったのが、
中国人らしき若者で通路を挟んだ向こう二席にもその友人が座っていた。
どうも、男三人で旅行中らしい。名古屋駅を出ると隣の若者が大きめの魔法瓶水筒からお湯らし
きものをコップに注ぎだした。よく見ると、それは透明に近い「マカロニスープ」だった。そして
通路向こうの友人らも同じことをしている。さらに大きなメロンパンを取り出し、マカロニスープ
と一緒に食べだした。
ここでピンときた。
彼らはおそらく香港チャイニーズだろう。香港人の朝はマカロニスープで始まる。日本人のご飯に
味噌汁のようなものである。そしてマカロニスープはパンと一緒に食べることが多い。香港では
トーストが主流で、これに卵焼きとハムやソーセージが付くこともある。庶民が行く安い食堂では
まず、8割近くがこれを食べている。
けれど、このマカロニスープが異様に不味いのである。二度しか食べたことはないけれど、店を
変えてもとにかく不味い。というよりも味がない。薄味と言えば聞こえはいいが、単に湯で過ぎ
たとろけるマカロニを食べている感じだった。しかも誰も調味料を加えずに食べている。あんなに
おいしい海老ワンタン麺があると思えば、これほど不味いマカロニスープが存在する。
「食は広州にあり」と言われる中華料理の本場近くに住みながらも、味覚音痴のイギリスの植民地
になったせいで、味覚が壊れたのかもしれない。
おかしいと言えば、香港にはレモンコーヒーという飲み物がある。レモンティーのコーヒー版だ。
コーヒーにスライスレモンが三枚も入っていた。酸味でコーヒーの味がめちゃくちゃだった。
これも不味すぎる。
極めつけはコーヒーと紅茶のミックスで、確か「おしどりコーヒー」とか言う意味の名前だった
ような記憶がある。これも不味いとしか言いようがないが、紅茶の味がするかと思えば、コーヒ
ーの味もして、実に鬱陶しい飲み物だった。
大変、美味なモノとおそろしく不味いモノが混在する。もっとも味は所詮、主観に過ぎないのだ
けれど…。
それはそうと、彼らは一体、どこで、これを作ったのだろう。自炊のできるところに泊まってい
たのだろうか。
ただ、大陸中国人と違って話し声は小さく、話す言葉も中国語(たぶん広東語)と英語のちゃん
ぽんでの会話だったことから、香港人を確証するに至った。
隣で黙々とマカロニスープを食べるたぶん香港人だろう若者を横目で見ながら、「きっとこの
マカロニスープも不味いんだろうな…」などと思いながら、昔の香港を思い出していた。
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月曜朝の大阪行き近鉄特急は結構、混んでいる。今日もほぼ満席に近かった。隣に座ったのが、
中国人らしき若者で通路を挟んだ向こう二席にもその友人が座っていた。
どうも、男三人で旅行中らしい。名古屋駅を出ると隣の若者が大きめの魔法瓶水筒からお湯らし
きものをコップに注ぎだした。よく見ると、それは透明に近い「マカロニスープ」だった。そして
通路向こうの友人らも同じことをしている。さらに大きなメロンパンを取り出し、マカロニスープ
と一緒に食べだした。
ここでピンときた。
彼らはおそらく香港チャイニーズだろう。香港人の朝はマカロニスープで始まる。日本人のご飯に
味噌汁のようなものである。そしてマカロニスープはパンと一緒に食べることが多い。香港では
トーストが主流で、これに卵焼きとハムやソーセージが付くこともある。庶民が行く安い食堂では
まず、8割近くがこれを食べている。
けれど、このマカロニスープが異様に不味いのである。二度しか食べたことはないけれど、店を
変えてもとにかく不味い。というよりも味がない。薄味と言えば聞こえはいいが、単に湯で過ぎ
たとろけるマカロニを食べている感じだった。しかも誰も調味料を加えずに食べている。あんなに
おいしい海老ワンタン麺があると思えば、これほど不味いマカロニスープが存在する。
「食は広州にあり」と言われる中華料理の本場近くに住みながらも、味覚音痴のイギリスの植民地
になったせいで、味覚が壊れたのかもしれない。
おかしいと言えば、香港にはレモンコーヒーという飲み物がある。レモンティーのコーヒー版だ。
コーヒーにスライスレモンが三枚も入っていた。酸味でコーヒーの味がめちゃくちゃだった。
これも不味すぎる。
極めつけはコーヒーと紅茶のミックスで、確か「おしどりコーヒー」とか言う意味の名前だった
ような記憶がある。これも不味いとしか言いようがないが、紅茶の味がするかと思えば、コーヒ
ーの味もして、実に鬱陶しい飲み物だった。
大変、美味なモノとおそろしく不味いモノが混在する。もっとも味は所詮、主観に過ぎないのだ
けれど…。
それはそうと、彼らは一体、どこで、これを作ったのだろう。自炊のできるところに泊まってい
たのだろうか。
ただ、大陸中国人と違って話し声は小さく、話す言葉も中国語(たぶん広東語)と英語のちゃん
ぽんでの会話だったことから、香港人を確証するに至った。
隣で黙々とマカロニスープを食べるたぶん香港人だろう若者を横目で見ながら、「きっとこの
マカロニスープも不味いんだろうな…」などと思いながら、昔の香港を思い出していた。
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