ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

ケニア サファリ編(1)

2019-04-10 00:34:22 | 旅行(海外)
ケニアと言えば、一般的に言えばまずは「サファリ」だ。

24年前は長旅で倹約重視のバックパッカーでさえ、皆、サファリに出かけていて、ここではまぁ、そんなものかと思い、野生動物にまったく興味のない私でさえ、2泊3日のキャンプサファリに2か所も行ってしまった。

今、思えば当時はまだ安かった。キャンプサファリの場合、2泊3日で135米ドル。1日45ドルというのが相場だった。これには往復の途中での昼食代も含め、ほぼすべてが含まれている。現在は同じ内容でそれが300ドル。1日あたり100ドルだ。四半世紀を経て、倍以上になった。もっとも、皆どこも一律ではなく各社でバラつきがある。同じ内容でも1日10ドルとか20ドル、酷いと50ドル違うなんてところもある。昔から日本人バックパッカーはこういうのにはすごく敏感で、そういう理由からなのか実際はわからないけれど、今のナイロビではこの「ニューケニアロッジ」で申し込むのが最も安いということになっている。

行先はマサイの故郷「マサイマラ」にした。理由はビッグ5を含むもっとも多くの野生動物を見れるからだ。25年前の私はこれに加え、「アンボセリ」(キリマンジャロをバックに歩くゾウの群れが見れるところ)に行った。これには理由があった。当時、事前に2か所に行くサファリの予約をすれば、1日45ドルのところが40ドルになったからだ。つまり6日間のキャンプサファリ代、270ドルのところが240ドルになったのだ。でもこれは完全に失敗だった。そもそも野生動物に何の興味もないわけで、そんな者が1日中、動物を観ていて飽きない訳がない。もう2か所目のアンボセリの時は、半分は行かずにテントでゴロゴロしていた。

さて、マサイマラ。行くのに片道6~7時間くらいかかる。これは当時とさほど変わっていない。理由は単純で道が悪いからに他ならない。途中からは完全にデコボコクレーターのダートで時速20キロくらいしか出せない。ケニアでマサイマラといえば、もっとも重要な観光資源に至るところへの道のはず。それが未だになんの整備もされていない。ようやく所々、新しい道を作っている様子も伺えたが、何年かかることやらと言う感じだ。もっとも、たくさん外貨を落としてくれるお金持ちは飛行機でビューンと飛んでしまうから、それでいいのかもしれない…。久しぶりに味わう酷い道の揺れに、昔、タイからカンボジアのアンコールワットのあるシュムリアップへ行った時のことを思い出していた。そんな大きな揺れに「船みたい」と子供は大喜び。ただ砂ぼこりだけは酷く、マスクが必須だとあらためて実感した。着いた頃には、ヘロヘロだった。

今日からテント泊と思いきや、テントが以前とと全然違う。確かにテントはテントだが、昔は普通の三角テントにシェラフだったが、今やコンクリートで外壁と屋根を作り、そこの中に軍用テントのような大きな括り付けのテントが立っている。そこには常設のベッドも。奥にはシャワーと水洗トイレも付いていて、まるでバンガローだった。シャワーも以前は水だったが、今はちゃんとお湯も出る。食事も昔はコンロで煮炊きだったが、今や別棟でバイキングスタイルだ。宿泊テントがこれほどまでにグレードアップしているなら、値上げも納得だ。

そうそう、私たちのサファリメンバーは、ルーマニア人の大学の先生と京都の日本人の大学3年生の男の子が一人と私ら3人の計5人。京都の大学生は就職活動の一環として、モンバサにあるNPOの事務所でひと月ほどボランティアをしており、彼から最近のケニアの事情や東アフリカのいろんな話を聞けたのはすごく良かった。やはり言われている通り、今の若い人は海外に目を向ける人はとても少ないとのこと。彼の周囲でも留学や就活の一環で行く人はいても、旅行でふらふらと…というのは、どうも時流ではないらしい。今どきの学生は、授業にもちゃんと出ているが多いようで、あらためて時代の違いを感じた。今の大学生と話す機会なんてなかなかないのでとても新鮮だった。

そんなこんなで、24年ぶりのゲームサファリが始まった。


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ケニア ナイロビ編

2019-04-09 00:15:49 | 旅行(海外)
名古屋を日付の変わった深夜0時30分に発ったタイ航空がバンコクに着いたのが早朝5時。4時間半後にオマーンのマスカット行きに乗り継ぎ、マスカットに着いたのが午後13時過ぎ。それからさらに4時間待ってナイロビ行きに乗り換え、目的地ナイロビに着いたのが夜の22時半。日本から西に向かって飛び続けると、時間が戻るため1日が長くなる。すでに日本を発って30時間が過ぎていた。けれど、そのおかげでぎりぎり出発日当日に東アフリカに着くことができた。

ホテルに着き、シャワー浴びると一瞬で深い眠りへ落ちた。

このまま9時くらいまでは眠かせてほしかったのだが、子供が5時に目を覚ました。時差と興奮で眠れなかったらしい。部屋の電気を付けられ、さすがに腹が立ったが、まぁ、仕方ない。娘は持ってきた公文をやり始めた。終わるとなにやらガサガサと煩い。こうなると、もう眠れず、結局6時には起きる羽目に…。

今日はとにかくマサイマラへのサファリを予約しないといけない。事前にネットでも予約ができるのだが、いろいろ調べてみると現在、日本人のたまり場になっている安宿で申し込むのが最も安いということで、ダウンタウンにある「ニューケニアロッジ」に向かう。24年ほど前は「イクバル」という宿が日本人のたまり場だったが、今はこちらに移っている。

宿泊している中級宿から歩いてニューケニアロッジに向かう。地図で見ると20分くらいの距離だ。あらゆるガイドブックには、日中でもダウンタウンは絶対に歩いてはいけないと書いてある。けれど、やっぱり歩きたい。どういう状況なのかちょっとは観てみたい。ということで持ち物は全部宿へ置き、手ぶらで行くことにした。最初は緊張しながら3人で縦になって歩いた。少したってやっぱり大丈夫と確信した後、道を間違え、どぶ川沿いの道へ入った。ここはちょっと無理かなと思ったものの、それでも歩みを止めずにいると、後ろから妻が「ここはヤバイくない?」と大きな声でひと言。その後、すぐにボロボロの服を着た子供と大人に「金をくれ!」と囲まれ、慌てて子供の手を取って妻と早歩きで近くの店に入った。店のおじさんに「ニューケニアロッジ」の場所を尋ねると、「ここは危ないから付いてきなさい…」と最後まで案内してくれた。この人のおかげで救われた。道を2本、間違えていた。

同じダウンタウンでも、行ってはいけない場所とそうでない場所がある。きっとあの道とニューケニアロッジの間にある1本の道がその境なのかなと勝手に理解した。それ以後、ダウンタウンやその他の場所も、昼間は全く問題なく歩けた。個人的な意見だが、たまたまだとか、運が良かったとかそういう感じではない。ナイロビは危ないというのは、確かにあるけれど、抑えるところだけ抑えていれば、昼間は大丈夫だと断言できる。もちろん狙われてしまったら、場所は問わずやられる。でも、それはどこの国でも同じだ。多くのガイドブックには、ナイロビの街歩きは危険だ、絶対にダメ、などと書いてあるせいか、欧米人と東洋人のおおよそ外見から外国人だと判別できる人らは、新市街を含めて、もう、全くと言っていいほど歩いていない。皆、移動にはUberを使い、車を降りるとすぐに建物に入ってしまう。ひと昔前の南アのヨハネスブルグやナイジェリアのラゴスに滞在するときのように…。一度、悪評が広まると、一気にこうなってしまうんだなとつくづく思った。

ニューケニアロッジ。

久しぶりの日本人の安宿。昔あった、「イクバル」と清潔さは、そう変わらない。ドミで1泊800円。初めはもっと日本人の旅行者がたくさんいるのかと思ったが、いたのはNGOで来ていた女の子がひとり。聞くと、旅行者は最近はあまりいないのだとか…。これも時代の変化なのかな…。

マサイマラへのキャンプサファリを申し込む。値段はやっぱり安かった。しかも子供はうれしい半額。その日は、スーパーへの買い出しや雑貨のマーケットへ。歩いていて思ったのは、25年前とほとんど変わっていないということ。いや、むしろ退化しているような感じさえあった。相変わらず町は汚いし、大気汚染も酷い。道路もガタガタだし、インフラの駆逐化は酷い状況だった。

東アフリカで言えば、元々ケニアは観光立国だし、以前は周囲の国々より一歩抜き出ていた感じがあった。ナイロビは特に大都会で、間違いなく東アフリカのゲートウェイだった。でも、今はエチオピアも台頭し、何よりあの大虐殺のルワンダが奇跡の発展を遂げて、なんでも、「今、起業するならルワンダ!」という言葉が、アフリカ全土を席巻していると、日本人のNGO関係の人が言っていた。ケニアはあらゆる腐敗が酷いが、ルワンダ人は時間は守るし仕事は真面目、さらに国を挙げて規制を緩め、外国人誘致を図っているらしく、今や東アフリカにおけるケニアの地位は落ちるばかりだなと思った。

もっともアジアにおける日本の地位も24年前と比べると、間違いなく落ちているけれど…。
この24年でアジアは見違えるほど発展した。でも、アフリカは?ケニアは…?

それでもルワンダのようにちゃんと発展している国もあるんだということを知ると、やっぱりせっかくアフリカに来るのなら、ケニアではなくてエチオピアやルワンダにしても良かったかなと思ったりもした。

やっぱり時間が足らない。

長旅がしたいと、切に思ったナイロビの初日だった。


コメント

帰国しました。

2019-04-07 20:59:38 | つぶやき
2日前に…。

とりあえず、無事に何事もなく、いや少しはあったな…。まぁ、それでもケニアもオマーンも楽しかった。ただ、50にもなると、長時間フライトはキツイなとつくづく。しかも深夜フライトは、てきめんに翌日に負担がやってくる。もう、若くはないんだなと実感。

ただ、今は旅を振り返る暇もなく、明後日から始まる催事の準備に追われていて、ゆっくり寝ている時間もない。なんでこのタイミングなのか、いや、でもこれは自らお願いしてしまったので、今さら後悔しても始まらない。とにかく明日までにすべての準備を終えねばならない。

あとちょっと、頑張ろうと思う。

それでは、とりあえず、また。
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