冬は週末、スキー。
なので、映画はウィークデーの最終公演を。
月曜日、火曜日とすばらしい映画。
天童荒太さんの直木賞受賞作品の映画化
”人の死”を”悲しみ”ではなく、”喜び”で表現。
どんな人も、それが悪人であっても、”誰かに愛されたはず”。その”愛された”思い出をその人の思い出にして大切にしよう、ということ。別の言い方をするとその人とその周りの人たちとの関わり合いを大事に、大切にしていこうという考え方は、中々難しいです。
でも、そんな心持ができると、心の平安が保たれそうな気がします。
この映画は前作の”夏・秋編”の続編の”冬・春編”
世の中のありとあらゆる生き物の中で、人間ほど、食べることに時間をかけない生き物はいません。本来は、その他の生き物にはない”食べることに時間をかけない”ことによってできた”時間”が、”文化””文明”というものを生み出し、それが、”人間”と”その他の生物”の違いがもたらされています。しかし、自分も含めて、この”空いた”時間を有効に使っているのか?と言われると疑問は大!
では、”食べることに時間をかけること”が”非人間的なものか”というとそれは違います。
もともと、日本人の周りにはすばらしい自然があり、そこからの恵みを大事にしてきてきたはずです。
それを今の人たちは、忘れて、”安ければなんでもよい”あるいは”空腹を満たせばなんでもよい”
というように、”食べること”を必要に迫られてあたかも車のガソリンのごとくになっていて、おろそかにしてきています。サラリーマンのお昼などはその好例では。
そんなことはない、美味しいものを探している、という人たちも多いでしょう。それもネットのクチコミで。
しかし、クチコミなどは所詮、いい加減なもの、さらに商業主義にまみれているもの、それをあたかもバイブルのようにありたがっている人たちのなんと、浅薄な知識なのか!
そんなことを美しい四季の自然と、そこからの産物である食事をとおして、完膚なきままにうちのめしてしまう、力強い、静かな映画です。