カフカの長編未完の大作。
未完なのは、途中で書くのを投げ出したから(笑)
それでも長年、世界中で読まれているのだから、すごいものだと思います。
ストーリーより雰囲気を楽しむ本です。
城に呼ばれて、雪の中を歩いて城下の村に到着した測量技師Kが主人公です。
彼は、城に行き着こうとしますが、糸口もつかめません。
まるで、1本道の迷路のようです。
寒々とした村を背景として、庶民と隔たった城(行政)との距離は近いようで遙かに遠い感覚が描かれています。
推敲もほとんどしていないのか、台詞がめちゃくちゃ長かったりして読みにくいですが、それもまた役所の長ったらしい文章みたいでおもしろく感じました。