むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『田園発 港行き自転車』宮本輝(集英社文庫)

2021年03月24日 | 読書
富山愛に溢れた小説でした。
立山連峰から海まで一直線に流れ落ちる川が作った扇状地を自転車で行き来するような話です。
十年以上前になりますが、実際に入善の辺りをサイクリングしたことがあるのですが、小説に書いてある通り、海へ向かって緩やかな傾斜がついた平野でした。
キャラクターは皆、良い人たちで、人を思いやることで必要な秘密を抱えいます。
そのときが来るとだんだん秘密が明かされて、なお一層きずなが深まるようなお話でした。
静かに緩やかに暖かい気持ちにさせられる小説です。

コメント
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