むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『ウエンカムイの爪』熊谷達也 (集英社文庫)

2022年11月27日 | 読書
第10回小説すばる新人賞受賞作です。
エンターテインメントとして、お手本のような出来映えなので、これから熊谷達也を読もうと考えている人、ちょっと読書は苦手だという人にお勧めできます。

北海道で、羆に襲われたカメラマンが主人公。
キャンプ・アウトドアブームに自然の驚異を知ってもらうため取材に向かった先で、羆の生態を研究するグループと行動を共にしているうちにその奥深さにはまっていきます。
ウエンカムイとは、アイヌが言う悪い熊のこと。アイヌの神話では、熊の神も人と同様の地位を持ち、悪人も善人もいるのと同様、熊にも悪と善がいるのです。
人を襲うウエンカムイを追う人間と、人食い羆との対決が描かれます。
熊谷達也らしく、自然のうんちくもたくさんあって、山や動物が好きな人にはたまりません。


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4 コメント

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Unknown (ammonite)
2022-11-27 22:44:14
こんばんは。
『ウェンカムイの爪』、面白そうなので早速ネットで注文しました。
人喰い熊の話といえば吉村昭の『熊嵐』もありますね。
山登りはしないのですが、熊がこわいです。
返信する
>Unknown (ammoniteさん) (タック(takx007))
2022-11-28 08:16:20
即ポチとは行動力ありますね。

吉村昭の『羆嵐』は、名作中の名作ですね。あの山が丸ごと襲ってくるような圧迫感は忘れられません。
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Unknown (lemonwater2017)
2022-11-30 14:16:08
象が転んだです。

以前に紹介された「光る牙」(吉村龍一)を読んで
すっかり人食いグマにのめり込んでしまいました。
この本も早速借りて読もうと思います。
これからもいろんな本の紹介お願いします。
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>Unknown (象が転んださん) (タック(takx007))
2022-11-30 18:19:55
わたしは、子供の頃から動物ネタの読み物が好きで、人喰熊物は大好物です。
読んだ本はほとんど紹介しますので楽しんで頂けたら幸いです。
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