爆笑問題の太田光が書いた短編小説集。
小説と言うより寓話として読んだ方がしっくりくる感じです。
気が利いた学生の同人誌に乗っているような重い題材を扱った軽い感じの寓話です。
あとがきでは、本人は文壇に殴り込みをかけてつもりだったけど、相手にされなかったと嘆いておられました。芸人さんなだけに本気なのか芝居なのかはわかりませんが、文壇に殴り込むつもりなら、読者に世界観を繋げるように書かないと難しいでしょうね。これでは、どんなに深刻な題材を選んでも他人事として書いてある寓話でしかありません。
小説の方が寓話より上というわけではありませんが、寓話は小説として評価してもらえないですからね。
それでも、よくできた寓話です。
学生さんにお勧めです。
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