むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『終わった人』内館牧子(講談社文庫)

2022年07月20日 | 読書
定年退職を迎えた普通のサラリーマンの話だと思って読み始めたら、東大法学部を卒業し、メガバンクの第一線で働いて、資産を1億円以上持ったエリート中のエリートサラリーマンの話でした。
終わっていない、終わりたくないと足掻いているうちに、とんでもない事業に巻き込まれてしまいます。さすがエリートはちがいます。普通じゃこんなことには巻き込まれません。
趣味や遊びは、ある意味、仕事の模倣であり、本物の仕事の面白さを味わってきた社会人にとって、それだけになると味気ないのはうなずけます。趣味や遊びじゃ物足りない、仕事をしたくなってしまうのですね。
しかし、だからと言って、サラリーマンが経営者になってしまっては火傷の元。特に大きなお金を扱うのは気をつけましょう。
社会で燃え尽きず、定年してから完全燃焼させなきゃ気が済まない人なのです。
散り際千金。
美しく散るなんて、まっぴらな人なのでしょうね。
定年前後の人には面白いだろうエンターテイメント作品に仕上がっています。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 幸運のアオトカゲ | トップ | 暑い夏を乗り切るための豚肉4... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事