
写真の石柱は1947(昭和22)年4月、岩国小学校入学時に初めて入った校門、観音開きの大きな扉は卒業の時も存在していた。校門を入って右側、写真の運動場の位置に木造校舎、その左側に日本庭園があった。クラス担任が変わるたびに庭園を背景に撮ったクラス写真が残っている。写真を写るなどは何か特別なことがなければ起きない戦後の時代、今では貴重な史料になる。当時の運動場は写真奥に見える校舎のところにあった。
在校のころの姿が唯一残っているのは「岩国学校教育資料館」となっている和洋風の3階建の一棟のみ。これは岩国12代藩主吉川経幹が、青少年を教育するために学制改革に合わせ新築したもので1871(明治4)年に開校した。在学中は音楽教室に養護室、そして給食調理場などがあった。藤岡市助や国木田独歩なども学んだ建物の玄関横に市助の製作したアーク灯を模した街灯がともる。
古さというか歴史というか、それを示す一つは校歌だろう。在校のころは1番「質実剛健名もさながらの」2番「感恩報謝の美風と共に」などの出だし、さらに歌詞には「神人一如の工は成りて」とか「祖先のいさおし心に秘めて」など辞書片手に歌う個所もあったが懐かしい。。
歴史ある母校のホームページを見ると「2020年4月行事カレンダー」に家庭学習強化週間が多数表記されているが、入学式や始業式は載っていない。各地でコロナ感染対策で春休み延長の決定がされているが、類似するのだろうか。単なる掲載忘れであって欲しいのだが、延期となれば新1年生への動揺を心配する。