日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

風荒れる

2020年04月21日 | 自然 季節

 前夜のうちに強風注意報は解除されたが、その名残のような突風が不意に吹くある日の午前中の散歩。散歩にはいつも、薄くなっている頭髪を隠すわけではないが野球帽を冠って出かける。その帽子を飛ばされない様に調整バンドを少しきつくさせるくらいの突風の日だった。いたる所でちぎられた小枝が道路や広場に散乱している。

 尋常小学校時代の唱歌にある「木の葉」には、どこからか飛んできた葉がくるくる回ってくもの巣にかかったり、池の上に落ちてゆらゆらすれば鯉が餌かと寄ってくる、昨夜の風はそんなではなかった。木の葉は風に吹かれてというよりか吹き飛ばされてどこかの隅っこで一塊になり、昨夜の風の話をしているかもしれない、そんな風だった。

 こちらは木の葉ならぬ風に運ばれてきたビニール傘。遊歩道から川面までの法面に、少々型崩れした半開きで留まっている。周囲の状況から想像すると、この傘は相当な距離を飛んできた来た、いやいや飛ばされてきたことになる。どこから飛んでくるかわからない新型コロナウイルスに連なり、つけているマスクに手がいった。

 耕作されなくなった菜園にある物置、というより廃屋状になってその役目はなくなっているが、そこの板戸が見えない。風の仕業だろう。八朔の実が根元に転がっている。強風はどちらに向かって遠ざかったのか知らないが、人間の行いの何かに警鐘を鳴らしているのかもしれない。ビニール傘を片付けようとしたが、法面へ下りる足場が悪くそのままにして立ち去った。
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