
在京の知人女性から友達の看護師からという一文が届いた。それを読むと「ここ数日で新型コロナウイルス感染症の患者が急増している。勤め先のコロナ病床は満杯、医療崩壊のシナリオも想定され始めている」と厳しい状況が読み取れる。さらに「正直、報道よりも一般の皆さんが思っているよりも、現実は非常に厳しいです」とある。
さらに「今まで、どんな人でも少しでも生きたいという思いがあるのなら、全力で命を助ける医療をやってきました。でも、このまま感染が拡大すれば、『助ける命を選択する医療』にシフトしなければならなくなります。 本当に悲しい」とある。感染を止めるには外出を控える、人と会わないことが最善の策と結ばれていた。
報道では「新型コロナ特措法」に基づく緊急事態宣言は本日発令された。5月6日まで。日本医師会は「一刻も早く宣言発令を」、経団連は「宣言発令を想定した緊急提言を発表」、立民党は「宣言を出さない理由が理解できない」、そして東京都知事は繰り返し「国家としての決断が今、求められている」という外堀の埋まった状況の中でようやく国は動いた。
一文を読み、官邸発表や報道の内容に比べ、感染者に接する医療最前線の実態は非常に厳しく過酷で、見たり読んだりする内容とかなりのギャップのあることを感じた。息つく間もなく動き回る医療従事者に敬意を表するしか手立てがない。多くの課題を抱えての宣言だが、感染防止のために国民は多少の困難はしのがねばならない。ただ、国の手立ては国民本位、誰にも平等なものでなければならない。