(つづき)
ラス前のシーン…みんなのウソの打ち明け合いがあって、綾香と春香の姉妹が(初めて?2人で)お酒を…。
そして、場所移動…階段に腰掛けて、あの頃を語り合う、復活前夜の本当に大事な大事なシーンなんだけど、少し、いい話(系統)が続き過ぎるな!しつこいな!むずがゆいな!と感じてしまった。
お客さん側からすると、ゴールが、もうそこに見えてるんだから、あまり、それを続けざまにやられると、多少、食傷気味&じれったい。また、最後の最後…クライマックスシーンのテンションが、あっちゃこっちゃいく(分離する?)可能性があるような…。
僕、こういう時は、くさびを打っといた方がいいと思うんだ。
全体の中の緊張と緩和…その間の重要なワンポイントね。
僕が演出家なら、(小さい事かもしれないけど)お酒のシーンと階段のシーンを、今のような、爽やか+爽やか,良い話+良い話…のコンビネーションではなく、笑い+ノスタルジーに変える。ていうか、分ける。
僕は、その階段のシーンを、どうしても際立たせたい!って、思っちゃった。だって、そこが、この物語で、最も大事な部分…肝だと感じたから…。
現行、女性バーテンダー(誰だっけ?)が、"バガスでございまーす!"って言った後、
春香: バガス?
綾香: お酒よ…(良い話の導入があって…)カンパーイ!
春香: んぐっ、ゴホッゴホッ…(飲めないで、むせる)。
この後、2人…というか、1人ずつ、階段に移動して…さらに、いい話。
こんな感じのこっちが照れるような爽やかシーンを、ここは、思い切って、こんな風に変えてみたい。
女性バーテンダー: サザエでございまーす! (3秒おいて) バガスでございまーす!
春香: 今、間違えたよね?サザエ!って言ったよね?
綾香: 気のせいよ…
女性バーテンダー: (その場を去りながら)お子ちゃまなんだから…
春香: (女性バーテンダーを追っかけてって…)いやいや、サザエ!って言ったよね? (さらに、舞台の端まで追っかけてって)サザエ!って言ったよねー?
綾香: 春香は、お調子者ね…ホラ、乾杯!
春香: バカにすんな!もう子供じゃないん、んがっくくっ…ゴホッ!ゴホッ!(衣装をビチャビチャにしてしまう春香…)
ごめん、お姉ちゃん! 私、調子にのってた…
綾香: サザエでございまぁーす!
・・・ねぇ、春香、覚えてる?
春香:え、なに-?…
2人ともが、(グラスを持って?)少しの時間差で階段の方(舞台ど中央)に、ゆっくり…(別に、舞台最前に腰掛けてもいい)。
この後、遠くを見つめるような2人だけの思い出話のシーンに突入していく…といった具合。
ところで、僕がこうしたいのには、理由がある。
それは、申し訳ないけど、倉持明日香の演技をちらすため。
実は、この舞台のナビゲーター的な役割を西岡徳馬さんと倉持明日香の2人が、(自分の役柄とは別に)担当しているんだけど…。
この微妙な感じの1人2役…もう、実力の違い!と言ってしまえば、それまでなんだけど、お話が進んでいくにつれて、その差が、どんどん開いちゃってるんだよね。さすがの西岡さん! まだまだ未熟な倉持明日香!
その流れを、ここで(クライマックス前に)一旦、止めておきたい。そういう思いがある。
西岡さんは、2つの役割…場合によっては、それを近づけたり、遠ざけたりすることすら出来るんだけど、倉持明日香には、そんなこと、まだ、到底できない。というか、スーッ!スーッ!って、ナビゲーターの方に引っ張られてしまう。
言葉は明瞭で、聞き取りやすいんだけど、そっちは、感情の起伏が乏しく、声量も一定、間も一定…。
正直、どんどん、「春香」が薄くなっていく。
だから、僕は、「TRUSH」の思い出,小さい頃に指と指の間からステージを見てたこと,父母のこと,おばあちゃんのこと…それをを語るシーン、この部分に完全集中!そして、ここで、勝負させてやりたいと思った。
だって、1番の見せ場やもんね…ここ。そういうのを、綾香(仁科)と2人、本当に姉妹水入らずの状態&空間で、あのシーンを成り立たせてあげたいと考えた。それに、もっと何とかなる場面だよ…あそこ。最重要ポイントシーンだと思う。
だから、その前のお酒のシーンでは、あえて、"姉妹"を強調し、お客さんにこの「2コイチ感」を印象づけたい。そして、倉持をナビゲーターから、一度、完全に引き離す作戦として、姉妹による掛け合いを笑いのシーンというカタチで、ブチ込んでみたい。
お客さんを一度、完全に違う方向に誘導する!…その方が、ラストに向かって、より効果が得られると思うんだよなぁ~。
だって、その日、感じなかったんだもん…以前、栄えてた時代の「TRUSH」の様子や匂いをさ…。
"なんか、もったいないよなぁ~"ってなことを思ってた。
最後に、「お見送り」について一言…
僕は、基本、「お見送り」には反対。
それは、役柄として、舞台に立っている以上、その日だけは、今、舞台上で見たのと違う面を見たくないからだ。
舞台と客席の境界線,夢の世界を浴びてボーッ!っとした感覚…なんか一線引かれてる感じとか、非日常的なグフフ感を、その日だけは感じていたい。
とにかく、そのまま、家に帰してほしいんだ。
だから、「シンディー」なんていなかった。
でも、「お見送り」が始まった。
始まってしまった。
まぁ、でも、せっかくだから…シンディーに向かって、全力で手を振っといた。
"おーっ!"…全力で手を振ってるシンディー。
あれっ?
僕の前の10人、そんなことしてる人はいない。
後ろも見てみたんだけど、そんな人いない。
すると、シンディー、手で"輪っか"を作って、
"ひっさしぶりー!"…。
この時、初めてわかった。
シンディーは、僕のこと知ってるんだな…と。
あれれれ?…自信もなかったのに、いきなり、確信が来たよ。
こんにちは! でも、大発見だった。
"よし! この日だけ、「お見送り」を良しとする! 認める!
いとも簡単に信念を曲げた僕。
人は(僕は)、こんなにも優柔不断なものなのか?
僕は、僕自身に感動してる。
(おしまい)
ラス前のシーン…みんなのウソの打ち明け合いがあって、綾香と春香の姉妹が(初めて?2人で)お酒を…。
そして、場所移動…階段に腰掛けて、あの頃を語り合う、復活前夜の本当に大事な大事なシーンなんだけど、少し、いい話(系統)が続き過ぎるな!しつこいな!むずがゆいな!と感じてしまった。
お客さん側からすると、ゴールが、もうそこに見えてるんだから、あまり、それを続けざまにやられると、多少、食傷気味&じれったい。また、最後の最後…クライマックスシーンのテンションが、あっちゃこっちゃいく(分離する?)可能性があるような…。
僕、こういう時は、くさびを打っといた方がいいと思うんだ。
全体の中の緊張と緩和…その間の重要なワンポイントね。
僕が演出家なら、(小さい事かもしれないけど)お酒のシーンと階段のシーンを、今のような、爽やか+爽やか,良い話+良い話…のコンビネーションではなく、笑い+ノスタルジーに変える。ていうか、分ける。
僕は、その階段のシーンを、どうしても際立たせたい!って、思っちゃった。だって、そこが、この物語で、最も大事な部分…肝だと感じたから…。
現行、女性バーテンダー(誰だっけ?)が、"バガスでございまーす!"って言った後、
春香: バガス?
綾香: お酒よ…(良い話の導入があって…)カンパーイ!
春香: んぐっ、ゴホッゴホッ…(飲めないで、むせる)。
この後、2人…というか、1人ずつ、階段に移動して…さらに、いい話。
こんな感じのこっちが照れるような爽やかシーンを、ここは、思い切って、こんな風に変えてみたい。
女性バーテンダー: サザエでございまーす! (3秒おいて) バガスでございまーす!
春香: 今、間違えたよね?サザエ!って言ったよね?
綾香: 気のせいよ…
女性バーテンダー: (その場を去りながら)お子ちゃまなんだから…
春香: (女性バーテンダーを追っかけてって…)いやいや、サザエ!って言ったよね? (さらに、舞台の端まで追っかけてって)サザエ!って言ったよねー?
綾香: 春香は、お調子者ね…ホラ、乾杯!
春香: バカにすんな!もう子供じゃないん、んがっくくっ…ゴホッ!ゴホッ!(衣装をビチャビチャにしてしまう春香…)
ごめん、お姉ちゃん! 私、調子にのってた…
綾香: サザエでございまぁーす!
・・・ねぇ、春香、覚えてる?
春香:え、なに-?…
2人ともが、(グラスを持って?)少しの時間差で階段の方(舞台ど中央)に、ゆっくり…(別に、舞台最前に腰掛けてもいい)。
この後、遠くを見つめるような2人だけの思い出話のシーンに突入していく…といった具合。
ところで、僕がこうしたいのには、理由がある。
それは、申し訳ないけど、倉持明日香の演技をちらすため。
実は、この舞台のナビゲーター的な役割を西岡徳馬さんと倉持明日香の2人が、(自分の役柄とは別に)担当しているんだけど…。
この微妙な感じの1人2役…もう、実力の違い!と言ってしまえば、それまでなんだけど、お話が進んでいくにつれて、その差が、どんどん開いちゃってるんだよね。さすがの西岡さん! まだまだ未熟な倉持明日香!
その流れを、ここで(クライマックス前に)一旦、止めておきたい。そういう思いがある。
西岡さんは、2つの役割…場合によっては、それを近づけたり、遠ざけたりすることすら出来るんだけど、倉持明日香には、そんなこと、まだ、到底できない。というか、スーッ!スーッ!って、ナビゲーターの方に引っ張られてしまう。
言葉は明瞭で、聞き取りやすいんだけど、そっちは、感情の起伏が乏しく、声量も一定、間も一定…。
正直、どんどん、「春香」が薄くなっていく。
だから、僕は、「TRUSH」の思い出,小さい頃に指と指の間からステージを見てたこと,父母のこと,おばあちゃんのこと…それをを語るシーン、この部分に完全集中!そして、ここで、勝負させてやりたいと思った。
だって、1番の見せ場やもんね…ここ。そういうのを、綾香(仁科)と2人、本当に姉妹水入らずの状態&空間で、あのシーンを成り立たせてあげたいと考えた。それに、もっと何とかなる場面だよ…あそこ。最重要ポイントシーンだと思う。
だから、その前のお酒のシーンでは、あえて、"姉妹"を強調し、お客さんにこの「2コイチ感」を印象づけたい。そして、倉持をナビゲーターから、一度、完全に引き離す作戦として、姉妹による掛け合いを笑いのシーンというカタチで、ブチ込んでみたい。
お客さんを一度、完全に違う方向に誘導する!…その方が、ラストに向かって、より効果が得られると思うんだよなぁ~。
だって、その日、感じなかったんだもん…以前、栄えてた時代の「TRUSH」の様子や匂いをさ…。
"なんか、もったいないよなぁ~"ってなことを思ってた。
最後に、「お見送り」について一言…
僕は、基本、「お見送り」には反対。
それは、役柄として、舞台に立っている以上、その日だけは、今、舞台上で見たのと違う面を見たくないからだ。
舞台と客席の境界線,夢の世界を浴びてボーッ!っとした感覚…なんか一線引かれてる感じとか、非日常的なグフフ感を、その日だけは感じていたい。
とにかく、そのまま、家に帰してほしいんだ。
だから、「シンディー」なんていなかった。
でも、「お見送り」が始まった。
始まってしまった。
まぁ、でも、せっかくだから…シンディーに向かって、全力で手を振っといた。
"おーっ!"…全力で手を振ってるシンディー。
あれっ?
僕の前の10人、そんなことしてる人はいない。
後ろも見てみたんだけど、そんな人いない。
すると、シンディー、手で"輪っか"を作って、
"ひっさしぶりー!"…。
この時、初めてわかった。
シンディーは、僕のこと知ってるんだな…と。
あれれれ?…自信もなかったのに、いきなり、確信が来たよ。
こんにちは! でも、大発見だった。
"よし! この日だけ、「お見送り」を良しとする! 認める!
いとも簡単に信念を曲げた僕。
人は(僕は)、こんなにも優柔不断なものなのか?
僕は、僕自身に感動してる。
(おしまい)