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てらまち・ねっと



 「腫瘍マーカー」の数値が桁外れに高いと前立腺がんの告知を受けてから1カ月。
 その後の検査結果について、一昨日はMRIの所見、昨日は造影CTの所見を整理し、癌との診立てから逃げられない所見が増えていく、とした。
 今日は、「骨シンチグラフィー」の所見を載せる。

 専門用語も調べながら(後掲)、改めてじっくりと読んでみた。

★RI (骨シンチ)
 【画像所見】 前回CT(2020年2月13日МRIも参照しています。
 全身像にて椎体や腸骨、肋骨に異常集積像を認め多発骨転移が疑われます。
 両腎の集積をほとんど認めず、びまん性骨転移による Super bone scan と思われます。

 ◎BONENAVI解析  ANN値:0.99    BSI :7.31  ホットスポット数(高リスク) :90

 【Reading】  びまん性骨転移の疑い

 なお、昨日3月9日の私のブログへのアクセスは「閲覧数4,093 訪問者数1,660」。今日は、つるつるのお湯で有名な板取温泉・日帰り湯に行ってきたのでウォーキングはお休み。外出などの自粛でだろう、ガラガラで誰もいない広い浴場、露天風呂でのんびりした。

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※「BSI からみた骨転移」 金沢大学附属病院 核医学診療科 若林大志
BONENAVI®は99m Tc-MDP の日本人データベースを用いた人工ニューラルネットワーク(ANN)解析により,異常の可能性を示唆してくれるコンピューター診断支援ソフトフェアである。ANN 解析を用いる事で,ホットスポット自体の大きさ,形状,強度,解剖学的位置情報だけでなく,他ホットスポットとの関連の両方を解析する事が出来る。
コンピューター支援診断・・・(略)・・・
骨シンチグラフィにおけるコンピューター支援診断の意義
BONENAVIでは全骨量に占める異常hot spotsの割合(%)をBone Scan Index(BSI)として算出することが出来る。
図 1-4 で示すように異常と判断された集積部位の広がりを数値化することが出来るので,異常集積が把握し易くなる。

骨シンチ評価法
 これまで EOD(Extent of Bone Disease)スコア(図 5)を用いて骨転移の治療評価が行われていたが,図 6 に示すようにスコアによる判定では変化の把握が難しかった1)
。Response Evaluation Criteria in Solid Tumor(RECIST)の中でも骨シンチグラフィによる骨転移の評価は十分な検査法として挙げられていなかった2)。しかしながら,BSI を用いる事で,図 7 に示すように異常集積の広がりを数値化することが可能となった。今後,imaging biomarkerとして腫瘍マーカーや骨代謝マーカーと同様に化学療法などの治療効果判定に応用されることが期待されている。

※診断支援ソフト BONENAVI への期待と課題
  神奈川県 大和市立病院 沼畑 孝志
 ・・・(略)・・・視覚的評価に加えて客観的な指標として得られるANN値、hotspot数、BSI(%)を算出し評価。
転移があるかどうかの指標として0から1の連続値で示される ANN 転移症例の経過観察の指標として全身骨に占める高集積部位の割合を BSI そして、高集積部位(赤)の数を Hotspot の数として表示します。

ANN : 転移があるかどうかの指標 日本人DB(MDPのみ)を用いて骨シンチの転移の 可能性を数値で提示。(0~1の連続値)
0に近ければ正常の確率が高く、1に近ければ異常 (meta)の確率が高い。
赤判定された局所 BSI を合計し全セグメント内における腫瘍の割合として BSI を[%]の単位で表示。
最終結果は[ANN 値]と呼ばれる単位を持たない独自の数値を算出します。

BSI(%): 転移症例の経過観察の指標 New York Memorial Sloan-Kettering Cancer
Centerで報告された定量指標。 全身骨に占める高集積部位(赤)の割合。

Hotspot : 転移症例の経過観察の指標 高集積部位(赤)の数(ただし2つの集積が1つに 合わさると数は減る)


表示スケールの統一化、ANN 値、BSI 値による定量評価により時系列での同時解析が可能であり、病状進行状態の把握が容易になりました。

疾患の違いで解析精度に違いが見られたことには、病態による転移の集積パターンが影響していることが推察できます。

前立腺癌の造骨型転移は感度が高いが、溶骨型転移の乳癌では感度が低下する傾向がありました。
今後は、溶骨型転移のデータベースの症例数を追加していくことで感度を上げていけるのではないかと考えています。



※Super bone scan (beautiful bone scan)
  「骨転移の画像診断,骨シンチグラフィを中心に」 東邦大学医学部付属大森病院第一放射線科  津布久雅彦先生
以前は骨髄に腫瘍が転移、増殖しその腫瘍が大きくなる過程で周りの骨組織を融解するのが骨転移での骨破壊の機序と考えられていましたが、現在では腫瘍細胞が周囲の間質細胞を刺激しサイトカインを放出させ、そのサイトカインによって破骨細胞が活性化し,溶骨がおこるというのが通説です。培養実験などからプロスタグランジンE等が直接破骨細胞を刺激することも分かっております。また、癌患者さんは高カルシウム血症を来すことがありますが、癌細胞が副甲状腺ホルモン様のホルモンを産生し、それによって破骨細胞が刺激され,高カルシウム血症をきたすという全身的な要因もあります。しかし,画像診断が必要なのは全身的な要因よりも骨転移の方です。

 骨転移の病理学的分類は造骨型(骨形成型)、溶骨型(骨融解型)、混合型.骨梁間型の4つに分かれます。
骨梁間型とは骨梁の間の骨髄に腫瘍細胞がびまん性に這っていき、骨融解,骨形成にきわめて乏しいタイプです。

癌の骨転移のなかには,白血病のように始めから広範囲のび慢性の骨髄浸潤の様式を取ってくるものがあります.このタイプのものは骨形成反応に乏しいため早期に診断することは困難です.非常に進行し,いわゆるsuper bone scan (beautiful bone scan)といわれるような躯幹骨での骨髄分布に一致した,びまん性かつ対称性の異常集積亢進(fig.5)を骨シンチグラフィで認めるようになってはじめて気付かれるのが現実です.





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