「コーヒーをどうぞ」
海女センターのそばに置いてある大きな木製アウトドアテーブルで、木製ベンチに腰掛けて、海をぼーっと見ていたら、一人の海女さんが見ず知らずのぼくにコーヒーを煎れてくれた。やさしい北限の海女さんに感激。
そしてコーヒーは意外にも、ドリップで煎れた本格的なものだった。ぼくにとっては特別な500マイルブレンド。
この日、陸中海岸の朝焼けを期待したのだが、あいにく、海上には雲がかかっていて太陽は顔を出さなかった。
あたりを散歩しながら見つけた被写体の写真を撮りつくしてしまったぼくは、外の木製ベンチに腰掛けて海女の実演が始まるまで待たせてもらっていた。
海女センターが開いたのが8:30。そして、海女の実演の最初の予約が入っているのは10:00という。
海女の実演まで1時間以上の時間があった。
外の木製ベンチに腰掛けて、中から聞こえてくる海女さんたちの話し声を聞いていた。
聞くと言っても、岩手弁の「ガールズトーク」だ。ただでさえ、まったく意味不明のガールズトークが岩手弁でなされるために、潮騒と同様のBGMにしか聞こえてこない。
しばらく前に「遠野通い」をしていたため少しは岩手弁は分かるのだが、聞く意思をもたない耳にとっては、海女さんたちの会話は心地よいサウンドとなって通り過ぎていく。
海女センターにいたのは2人の海女さん。そして、遅れてもう一人の海女さんがやってきた。
ぼくはコーヒーを飲みながら、潜っている写真を撮らせてもらいたい旨、話をどう切り出そうかと迷っていた。
ちょうど遅れてきた海女さんに海に入っていいかどうかを聞いてみたら
「体験海女さん」として一緒に海に入るのならOKとのこと。
ただし、何があっても自己責任でということらしい。
もちろん、自己責任で潜るのはダイバーの常だから、喜んで潜らせてもらうことに。
今朝の水温は14℃。昨日は夕方ごろに17℃だったというから、かなり水は冷たい。
ぼくにコーヒーを煎れてくれた海女さんが心配して薄手(2mm)の ウェット(ロングタッパー)を貸してくれる。
14℃の海に潜るのは初めてと言うと
「大丈夫。私がついているから」
一緒に潜ってくれる海女さんがステキな笑顔で元気付けてくれた。
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