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「まどのサンサもデデレコデン はれのサンサもデデレコデン」
北陸からの帰路、北陸自動車道五箇山ICでR-156号線に乗り換え、美しい渓谷に沿って飛騨の里へ向かう。
世界遺産の合掌集落と言えば、岐阜県の白川郷が有名だが、五箇山の合掌集落(菅沼・相倉集落)も世界遺産に登録されている。
五箇山は観光客が少なく、今も集落には生活感が漂い落ち着いた雰囲気がある。
また五箇山は「こきりこの里」でも知られている。
「こきりこ」はもともと、放浪芸として入ってきたものが土地の田踊りとして定着し、越中五箇山の古社、上梨白山宮の祭礼に歌い踊られてきたものだ。
「こきりこ」が世に知られるようになったのは、詩人の西条八十による。昭和5年に一度、五箇山に訪れているのだが、すでに五箇山でこきりこ節をうたう人はいなかった。
しかし、昭和26年、こきりこ最後の伝承者が見つかり、西条八十が採譜して発表したことで一躍脚光を浴びることになったらしい。
こきりこは「筑子」または「小切子」と書く。「筑」は「竹」のこと。七寸五分(約23センチ)に切った2本のすす竹を、手首を回転させ指先で回しながら軽やかな音に打ち鳴らす。なお、筑子の竹は七寸五分と決まってる。それより長いと袖にひっかかるからとこきりこ節では歌われる。
「筑子の竹は七寸五分じゃ 長いは袖のカナカイじゃ 」
「踊りたか踊れ泣く子をいくせ ササラは窓の許にある」
踊りたいなら踊れ。泣く子はよこせ。ササラは窓のそばにあると歌詞は続く。・・・幼子を持つ若妻に亭主が気遣った歌詞だろうか。心優しい場面だ。
たまには子どもを預けて踊れば、子育ての元気も湧いてくる。
「想いと恋と笹舟に乗せりゃ 想いは沈む恋は浮く」
「こきりこ」にはちょっと色っぽい歌詞もある。が、心を打つのは
「月見て歌ふ放下のこきりこ 竹の夜声の澄みわたる」
深く悲しき笛竹の夜声が夜風とともにあたりを渡っていくのを、じっと聞き入っている村人たちの姿が目に浮かんでくる。
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