観光バスが到着し、バスから人がぞろぞろ降りてくると、海女さんの素もぐり実演の開始だ。
岸壁から海へ続くコンクリートの階段を降り、水中へエントリーする。
実演を行うのは小袖漁港にある小袖海女センターの脇の海。
海中に突き出た大きな夫婦岩へ続くコンクリートの防波堤に水路が開けられて、小袖漁港へ続いている。
その水路に続く狭い入り江に水中へエントリーする階段がある。
今は引き潮と言うが水深は7-8m。深いところでは10mに達する場所もあるらしい。
水温は14℃。だが、2mmの厚みのロングタッパーを貸してもらっているから、さほど寒さは感じない。
太陽光が差し込んでいるところは青く澄んでみえる。だが実際は透明度がさほど高いわけではない。
もっとも、岸壁部分の岩礁にたくさんの海草が生育するぐらいだから、栄養豊かな海の透明度が悪いのは当たり前だ。
採取されるキタムラサキウニは、この海草を食べて育つ。
素もぐりで7-8mというのはかなり深い。
先に水中にエントリーして海女さんを待ってたぼくは、見物の声援を受けて手を振る。
さて、続けてエントリーした海女さんが、アイコンタクトで潜るわよと合図。
水中カメラを先に、ジャックナイフで水底に潜っていくと、キラキラ光る岩礁のところどころに黒いキタムラサキウニがへばりついているのが見えた。
10cmぐらいの小魚の群れが、潜るぼくたちを興味深そうに眺めていく。
フィンをつけているぼくは、海女さんよりも先に水底に届く。そこでカメラを構えると、浮力でゆっくりと水面に引き上げられるのだが、続けて潜行してきた海女さんの姿を撮影することができる。・・・はずなのだが、これが相当難しい。
ぼくは自分の真下に潜って海女さんを待つのだが、彼女はぼくをめがけてではなく、岩礁のウニをめがけて潜っていく。
なので、水底では彼女とどうしても微妙に距離が開いてしまう。また、彼女の目的はウニだから、レンズの先の彼女は後姿だったりする。
良い構図を求めてフィンをけっているうちに息が続かなくて水面に浮上。こんなことを繰り返していた。
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