駅舎の横でそびえたつ大イチョウ。そして、プラットホームは線路を吹き抜ける風に包み込まれてい
る。イチョウの前の小さな柿の木が実を結び、夕日を反射して赤く輝いている。
イチョウの祖先は恐竜時代からあり、かつては世界中に様々な種類があった。
しかし、そのほとんどが絶滅してしまい、中国のごく一部で生き延びた。イチョウは1000年ほど前に日本に伝わり、江戸時代になってドイツ人医師エンゲルベルト・ケンペルにより日本からヨーロッパに伝わったという。
上総久保駅の開業は1933年4月10日だ。おりしも、同年、独国会で全権委任法可決され、ナチス独裁が確立。また、日本政府は国際連盟脱退の詔書を発布。
中央線東京・中野間で急行運転開始。総武線も中野まで乗入れが始まった時代。
フランクリン・ルーズベルトが第32代米大統領に就任。ニューディール政策始動。時代はこの後、大きく変動していく。
上総久保駅の開業に前後してこのイチョウが植えられたとすると、樹齢はおおよそ80年。イチョウは、駅舎の傍らで時代の変遷を見てきたことになる。
やがて、踏切遮断機の警報が鳴って、小湊鉄道の列車がやってくる。数名の写真愛好家たちが、カメラをセットして列車を待っている。小湊鉄道は各駅ごとに独特の味わいがあって、沿線にはこのような鉄道ファンがあちこちにいる。
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