都内感染者の900人超えは5月13日以来。大型連休明けの増加した感染者数に匹敵する。かといって、「デルタ株」が急激に入れ替わって猛威を振るっているわけではない。
若者世代に感染者が増加していること、そして、この世代は感染による重症化リスクが低いことから、症状の軽い人たちが気がつかないうちに、感染拡大の原因となってしまっているようだ。
複数人が感染した例は、屋内の閉鎖的な空間で、人と人とが至近距離で一定時間以上交わることだ。だからといって、これまでのように、路上飲みや居酒屋の営業を制限しただけでは効果が薄いことがはっきりしている。
要はクラスターさえ見つけていれば、ある程度の制御ができる。無症状の人が巷にあふれれば、偶然、症状が出た発症者と濃厚接触者をしらみつぶしに探すだけでは、大部分の無症状感染者を見過ごすことになる。
無症状感染者はどこにいるかわからないから、彼らを見つけるにはPCR検査を網羅的にするしかない。ずっと厚労省はPCR拡充に消極的だが、今こそ、その考えを改めるべき。
素早く見つけて隔離。どや顔とはこんな時のためにある。五輪だけが特別じゃない。