さすがに鎌倉ゆかりの文学者は多く、久しぶり文学世界に浸った
私は、ほとんど本は読まないが、それでも書籍を購入に相当なお金を費やしている。だから、現在読書生活に入っている友人のリクエストにも、かなりのところで応えることができている。
さて、そんな私であり、結構全国の「文学館」には足を運んでいる。日本近代文学館、神奈川近代文学館、青森県立近代文学館、世田谷文学館、水上勉の若州一滴文庫、太宰治記念館、石川近代文学館、野上弥生子文学記念館、ふくやま文学館等々、その時々の作家の特別展等を見たくて、遠くまででも見に出かけてきた。ただ、そんな中で、鎌倉文学館はまだ行ったことがなかった。
今サザンが活動を休止するという残念なニュースがあるが、そのサザンのゆかりの湘南の海の見える鎌倉文学館に、江ノ電で行った。さすがに鎌倉ゆかりの文学者は多彩であり、久しぶりに文学世界に堪能した。
ただ、現在は夏休み中であり、特別展として「あそぶぜ かいけつゾロリのおたのしみだいさくせん」を開催しており、文学館内外にかいけつゾロリの仲間たちが登場しており、いささか趣が違ったことは少しだけ残念だった。
ところで、この文学館の建物は、資料によると、「加賀百万石藩主前田利家の系譜である旧前田公爵家の鎌倉別邸」を寄贈されたものだそうだ。三島由紀夫の最後の小説「豊壌の海」シリーズの『春の雪』に登場する別荘は、この文学館の前身である「鎌倉別邸」をモデルに描いたことでも知られている。
この鎌倉には、以前友人と小林秀雄の墓や夏目漱石の碑などを訪ねて、鎌倉五山を歩いて以来である。またいつか、訪ねたいまちである。