大阪・松竹座行3 「伽羅先代萩 」の仁左右門に魅せられた
ところで、この客席に目と心を奪われたが、お芝居もしっかり楽しむことができた。素晴らしい舞台であった。
「春調娘七種」で、菊之助の美しさを堪能し、片岡家の家の芸(片岡12集の内)「木村長門守」で、松嶋屋・片岡我當丈の20代の青年に扮したりりしさに目を奪われた。
そして、お目当ての「伽羅(めいぼく)先代萩 」である。通し狂言だと、「花水橋」「竹の間」「御殿・床下」「対決・刃傷」であるが、今日は「竹の間」を除いて、珍しい「花水橋」を含めて全てを魅せていただいた。
何しろ出演者は、人間国宝の坂田藤十郎(「政岡」役)、尾上菊五郎(「細川勝元」役)に、片岡仁左衛門(「仁木弾正」と「弾正妹八汐」役)と三人が揃う舞台であり、とても豪華で魅力的な舞台であった。やはり仁左衛門は魅せてくれる。加えて、若手人気の片岡愛之助が大きなお役をいただき、心境著しいところを見せて頑張っている。
この日の舞台の終演は、15時30分頃。興奮冷めやらぬままに岡山へ帰ったのは、18時30分頃。こうして長いしかし心安らぎ、感動いっぱいの一日は終わった。
ところで、松竹座内で映画「片岡仁左衛門・全6巻」の上映会のチラシが配布されていた。奇しくも、我が「歌舞伎・観る会」でも、9月28日(日)に西川アイプラザで、同じ映画「片岡仁左衛門」(ただし、全6巻の内2巻)の上映会を開催する。是非とも、見て欲しい。