21世紀中年

昭和オヤジのときめき、ひらめき、感激、嘆きを思いのままに書き連ねます

消費税値上げは殺人法案

2011-01-06 10:21:39 | 政治にモノ申す
 野田財務相が年頭の省内訓示で、「命をかけて実現します」と語ったとか。何を実現するのかというと、消費税をはじめとする税制の抜本改革である。

 結局、税収アップは消費税値上げしかないというのが菅内閣の結論なのだろう。

 政権交代は一体何だったのか。国民は何に期待したのか。絶望のため息が聞こえてくる。

 消費税を1%上げると2兆円税収が増えると言われている。たぶん、次は10%の攻防戦だろう。7%か10%かが争点となり、値上げの方向で動くことは目に見えている。本当にこれでいいのか。

 大体、消費税は現行のままで十分機能しているかどうかすら怪しい。1%2兆円だって絵に描いた餅の可能性すらある。それは、事業者の消費税滞納などまったく明らかにされていないからだ。この不況である。預かり消費税に手をつける事業者は多いはずだ。大体、赤字の中小零細にとって、年に一度まとめて納める仕組みはきつい。どうしたって、従業員の給料や仕入れ先への支払いを優先する。

 つまり、消費税の値上げは国民生活、中小零細を苦しめるのは間違いない。政治家は社会保障のための値上げというが、値上げで苦しむのは社会保障と最も縁遠い善良な市民である。

 法人税の値下げ、たばこ税値上げ、相続税改正など、菅政権は片っ端から税制改革に手をつけているが、どれもみなおまけで、最初から狙いは消費税である。自民党と一体何が違うのだ。

 税収をどうやって上げるか、この不況下にあっては一部の税率をいじくることでは解決しない。消費税値上げなど、ますますデフレスパイラルを加速するだけではないのか。一見、物価が下がれば国民にとってありがたそうだが、即、給料ダウンに跳ね返ってくるわけで、ちっともいいことはない。こんなことをやっていると、貧困のすそ野はますます広がるだけである。

 いまや1億総中流などは大昔の話である。平然を消費税値上げを是認する国民など、実際はそう多くはないはずだ。しかし、仕組まれた世論調査では実態が明かされない。政治家、マスコミ、こぞって消費税値上げに驀進中だ。

 事業者の経営と国民の生活を少しでもよくすることこそ税収アップの近道だ。しかし、菅政権にそんな発想はみじんも感じられない。もちろん自民党も全く同じだ。

 ここは河村名古屋市長に総理大臣になってもらうしかないのか。冗談抜きでまじで思う。国民新党の亀井静香の話も聞きたいところだ。どうせなら小沢一郎の意見も聞きたい。消費税値上げ反対の急先鋒、共産党がこのところやたらおとなしいのも気になる。

 消費税値上げは貧困層にとっては殺人法案でしかない現実が、政治家どもにはまったくわかっていない。
 
 新年早々、ため息しか出てこない。

コメント (1)
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