tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

五輪とコロナ:時間は総てに結果を出して行きます

2021年08月09日 17時24分50秒 | 政治
昨日は、オリンピックの閉会式でした。
オリンピックと、コロナ対策の二兎を追った菅政権の取り組みに、差し当たっての結果が出ました。

オリンピックは無観客でも、アスリートの記録を目指す競いへの努力にマイナスの影響を与えることはないというのは、予想はされていたものの、大きな結果でしょう。
テレビを中心とするメディアの役割の大きさは、無観客開催という事態も有り得るという可能性の証明になったでしょうか。

もちろん一部には、コロナ感染なので、アスリートの出場不能といったこともあり、万全とか100%といったことは有り得ないでしょうが、関係した個々人の事情は別として、五輪としての許容範囲に収まったと言えるのではないでしょうか。

一般市民の我々にとって、なかなか見えないのは、現場の人々に関する情報です。これも時間とともにいろいろな情報が発信され、成功と言われつつある東京オリンピックの結果を生み出した現場力の貢献ぶりも報道されるでしょう。
この検証については組織委員が重要な役割を持たなければならないでしょう。

ところでもう一匹の兎であるコロナ対策については、政権への評価は散々なもののようです。
オリンピックの成功の報道の脇で、菅内閣への支持率が28%と最低に落ち込んだことが報告されています(朝日新聞調査)。

コロナの感者数はまさにウナギのぼりの状態で、都府県別では、過去最高、曜日にしては最高といったところが大幅に増えつつあります。
多少でも改善したのは、65歳以上の高齢者の感染者の減少傾向で、これはワクチン接
種さえ進めば感染者数は大幅に抑えられるという現実の示しています。

問題は政府のワクチン政策でしょう。今は、アメリカ製のファイザーとモデルナに限定されていますが、日本で委託生産されているアストラゼネカ製については、台湾やベトナムへの援助には使われていますが、国内では認可されたものの、いまだに接種されていないようです。理由について政府の説明はありません。

贈与先の国からは、丁重な感謝の意思が伝えられていると報道されていますが、何か、国内で使わないものを贈与とは一体…、といった見方もされそうです。

すでに指摘されていますが、ファイザー、モデルナの入荷状況の詳報というのは国民には知らされません、アストラゼネカ製のワクチンの活用方法も知らされていません。
すべて「知らしむべからず、寄らしむべし」ではないかといった意見もあります。

 この3連休、休日で検査数が減って感染者数が減るか、連休の人流増加で感染者数が増えるか、これも時間がすべて教えてくれることになるのでしょうか、菅内閣の、説明不足、説明すると言いながら、或いはそれも言わずに、国民の知りたい情報を周知しない悪い癖が大変気になります。

国民は、知らされない政府の方針に疑心暗鬼の気持ちを持ちながら、解らないなりに自己防衛の努力をしながら、結果が解るのを待つというのが今の姿でしょう。
なにか、行く先が思いやられるような気がします。