昨日、標記の四半期のGDP第1次速報が発表になりました。
マスコミでは、対前期比の伸び率を中心に、前期比伸び率は実質値で、0.3%、年率に換算して1.3%で、前期のマイナス0.9%からは回復したものの、そのペースは極めて遅く、諸外国が発表している急速な回復に比べても遅々としており、コロナ禍からの回復には遅れが予想される、といったものです。
そしてその主因は、緊急事態宣言などの影響もあり、消費需要の回復が遅れている事で、企業の設備投資には回復がみられる、等となっています。
GDPの過去5四半期(2020年4-6月期~2021年4-6月期)の動きを見ますと
対前期比(%) -7.9 5.3 2.8 -0.9 0.3
対前年同期比(%) -10.1 -5.6 -1.0 -1.3 7.5
となっていて、前期比では上がったり下がったりで、GoToの実施や、緊急事態宣言によって上下しています。
一方、対前年同期比では昨年の4-6月は最初の緊急事態宣言で、前年比は1割強も下がり、その後、コロナ馴れもあるのでしょうか、下げ幅は徐々に縮小しています。そしてこの4-6月に至り7.5%という大幅な上昇に転じています。
勿論これは昨年の4月の大幅低下を反映しているわけですから、一昨年4-6月(コロナ前)に比べれば昨年10.1%下げましたが、今年はマイナス3.4%程度の水準にまで回復したという事です
そこで、マスコミの言う消費の回復が弱いという点ですが、上と同じことを、家計最終消費支出で見てみます。
対前期比 -8.6 5.2 2.3 -1.0 0.9
対前年同期比 -11.8 -7.9 -2.7 -2.8 7.3
となっています。これで見ますと、家計最終支出(個人消費)も対前期比では、GDPと同様、上がったり下がったりです。
一方、対前年同期比で見ますと、第1回の緊急事態宣言で前年より11.8%落ち込みましたが、落ち込み幅は次第に縮まり、この4-6月は同じ緊急事態宣言(4回目)下ですが、2年連続下げはやめて、前年比7.3%の増加に転じ、一昨年の水準のマイナス5.4%まで回復したという事です(11.3%下がった所から7.3%上がった)。
この消費支出のプラス転換は、昨年も今年も緊急事態宣言下ですから、コロナ馴れ、巣篭り需要の進化と関係もありそうですが、実は毎月の家計調査からもはっきり見て取れるところです。
残念ながら、この個人消費増は、デルタ株による感染者の増加と似た動きで、この点は問題ですが、今後は、ワクチン接種の進展もあり、緊急事態宣言の拡大、延長との関係も当然ありうるわけで、それぞれの要素がどの程度の影響を持つかが鍵なのでしょう。
矢張り決め手はワクチンでしょうが、政府もこの辺りの読み違いをしないように、政策を綿密にし、国民に状況がよく解るような説明をお願いしたと思います。
コロナ征圧には、国民が、現状をよく理解して行動することが必須だからです。
マスコミでは、対前期比の伸び率を中心に、前期比伸び率は実質値で、0.3%、年率に換算して1.3%で、前期のマイナス0.9%からは回復したものの、そのペースは極めて遅く、諸外国が発表している急速な回復に比べても遅々としており、コロナ禍からの回復には遅れが予想される、といったものです。
そしてその主因は、緊急事態宣言などの影響もあり、消費需要の回復が遅れている事で、企業の設備投資には回復がみられる、等となっています。
GDPの過去5四半期(2020年4-6月期~2021年4-6月期)の動きを見ますと
対前期比(%) -7.9 5.3 2.8 -0.9 0.3
対前年同期比(%) -10.1 -5.6 -1.0 -1.3 7.5
となっていて、前期比では上がったり下がったりで、GoToの実施や、緊急事態宣言によって上下しています。
一方、対前年同期比では昨年の4-6月は最初の緊急事態宣言で、前年比は1割強も下がり、その後、コロナ馴れもあるのでしょうか、下げ幅は徐々に縮小しています。そしてこの4-6月に至り7.5%という大幅な上昇に転じています。
勿論これは昨年の4月の大幅低下を反映しているわけですから、一昨年4-6月(コロナ前)に比べれば昨年10.1%下げましたが、今年はマイナス3.4%程度の水準にまで回復したという事です
そこで、マスコミの言う消費の回復が弱いという点ですが、上と同じことを、家計最終消費支出で見てみます。
対前期比 -8.6 5.2 2.3 -1.0 0.9
対前年同期比 -11.8 -7.9 -2.7 -2.8 7.3
となっています。これで見ますと、家計最終支出(個人消費)も対前期比では、GDPと同様、上がったり下がったりです。
一方、対前年同期比で見ますと、第1回の緊急事態宣言で前年より11.8%落ち込みましたが、落ち込み幅は次第に縮まり、この4-6月は同じ緊急事態宣言(4回目)下ですが、2年連続下げはやめて、前年比7.3%の増加に転じ、一昨年の水準のマイナス5.4%まで回復したという事です(11.3%下がった所から7.3%上がった)。
この消費支出のプラス転換は、昨年も今年も緊急事態宣言下ですから、コロナ馴れ、巣篭り需要の進化と関係もありそうですが、実は毎月の家計調査からもはっきり見て取れるところです。
残念ながら、この個人消費増は、デルタ株による感染者の増加と似た動きで、この点は問題ですが、今後は、ワクチン接種の進展もあり、緊急事態宣言の拡大、延長との関係も当然ありうるわけで、それぞれの要素がどの程度の影響を持つかが鍵なのでしょう。
矢張り決め手はワクチンでしょうが、政府もこの辺りの読み違いをしないように、政策を綿密にし、国民に状況がよく解るような説明をお願いしたと思います。
コロナ征圧には、国民が、現状をよく理解して行動することが必須だからです。