tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

科学技術開発、ワクチンだけではないですね!

2021年08月07日 22時35分48秒 | 政治
 今回のコロナ問題で、はしなくも、日本がワクチン開発後進国であることがわかってしまいました。そして菅総理は「日本をワクチン開発の世界の拠点に」などと言いました。
諸外国(諸科学技術開発先進国)は、国の将来の在り方を先取りしていこうと科学技術開発に巨大な資金をつぎ込んでいることも関連統計の国際比較で明らかです。

もちろん日本にも、国際的にみて優れた部門はたくさんあります。今、世界中で不足して問題になっている半導体にしても、半導体製造装置では大いに頑張っていますが、これからのAI時代に主流になっていく半導体のトータルの開発領域ではすでに後進国の立場と日本の企業自身も残念ながら自認しているようです。

プラザ合意で円高を押し付けられ、30年もゼロ成長経済で、国力をすり減らした事が最大原因でしょうが、その円高も解消した今、コロナ後を目指して再び科学技術立国日本を取り戻す必要があるでしょう。

最も重要なのはエネルギーでしょう。再生エネの開発、それに蓄電技術で世界に先駆けようとしている日本ですが、原発利用問題が足枷になって右往左往です。

前述の半導体開発は、今や自動車に並ぶ(以上の)裾野の広い、膨大な開発投資を必要とする巨大産業になっています。政府も後追いの組織立ち上げに動くようですが、政府主導のプロジェクトは大抵成功しません。民間の知恵の最大限の活用が必要でしょう。

水問題も世界の課題です。水の星地球でも、真水は限られた貴重な資源です。幸い水処理については日本はかなりの先進的地位を確保しているようですが、これから世界で益々重要になるのではないでしょうか。

ワクチンや医薬品の様な政府の許認可が必要な分野は前述の意味では、政府がよほど科学技術の発展に理解を持っていなければならない分野でしょう。
菅総理もワクチン先進国になどと言ていますが、学術会議の任命問題、今回のコロナ問題での専門家会議の活用状況など、科学技術の在り方や、専門家会議の活用の仕方などについては、著しく無理解、無神経のようです。

具体例を挙げていけばきりがありませんが、科学技術開発で世界は大きく変わっていく時代に入っているのです。
後追いでは問題は解決しません、先取りが必要なのです。今は偶々コロナ問題で、政府の巨大は予算は、多くが後追いに使われていうように見えます。

コロな問題も含めて、さらにコロナ後の展望も含めて、政府の見識、先見性、将来への洞察力が問われているような気がします。