お世話になっております。新3年スナイプスキッパーの大野達也です。
Facebookなどでお知らせした通り、僕は先週末にSailfast様主催のSailfast CupというWASZPのレースに参加して参りました。実際は金曜の26日から練習していたのでまさに先週はWASZP Weekでした。
大会の経過や結果報告は東京大学運動会ヨット部のFacebook等で報告しておりますので、ぜひそちらをご覧ください。ここのブログではWASZPにこの3日間触れた感想などをまとめたいかと思っております。駄文ですがお付き合いください。
まずWASZPに乗った率直な印象はというと、まさにハイパフォーマンスだなということでした。普段スナイプに乗っている僕からするとWASZPのスピードは異次元で、ラダーの操作感や体にかかる負荷など全てが桁違いでした。また船がフォイリング(宙に浮いて)してハイスピードで帆走するのはとても爽快な体験でした。それに伴って体力もかなり使うボートで、そもそも初心者の僕は沈することが多く、沈起こしにエネルギーを使ってしまうので殊更に体力を浪費していました。今大会で全12レースを僕は消化したのですが、大会1日目には7レースを行ったため、その日の帰りは疲労でヘトヘトでした。おそらくもっと技術が向上すれば、沈もしなくなる上に、効率よくメイントリムなどをできるようになってもっと長く乗れるようになると思うので練習あるのみです。
次に、なんといってもWASZPは安定して走らせるのがとても難しいと感じました。そもそも最初は船をフォイリングさせることが難しく、船が浮きそうな雰囲気は醸し出すのですが結局飛ばずに海面上を這いずり回るというのが大会初日では多かったです。Sailfastの後藤浩紀様いわく、これはメインフォイル(センターボードについてる水中翼)のみが浮いている状態でラダーフォイル(ラダーについてる水中翼)が十分に浮いていないために、かえってスターンを引きずっている状態で失速してしまっているそうです。だからこそ、しっかり2つの水中翼がしっかり浮力を発生させるようなスピードをビルドしなければならないそうでこの感覚をつかむのは難しく、今でもあまりつかめていないです。
またさらに船をしっかりちょうどよい高さで浮かせることができたら、次はアンヒールを入れることで安定してフォイリングを維持できるのですが、僕はずっとフラットで走らせてしまい、少しでもヒールすると墜落するというのを繰り返していました。今大会でも上手い人はコースを1回も沈せずにWASZPを走らせており、走っている姿も優雅そのものでした。僕もそうなりたいです!!
つべこべWASZPの感想について書いてきたのですが、僕が一番に伝えたいことはとても楽しい、エキサイティングなボートだということです。ハイスピードで空を飛ぶ船に乗って、まさに風のように走っていくのはとても快感で、帆走させるのが難しいだけに上手くいったときの喜びもひとしおです。まさにヨット界の最先端を行くフォイリングボートに乗って、レースにまで出たことは自分のヨット力を大きく向上させてくれたと思います。またそんなフォイリングボートのWASZPが気軽に乗れる東京大学の恵まれた環境にも感謝したいです。
最後になりますが、大会を準備してくださったSailfast様、運営してくださった方々にこの場を借りて感謝を申し上げます。またWASZPを快く貸していただいたLBの方々、3日間僕のサポートをしてくださったLBの宇佐美翔大様、このような素晴らしい機会に僕を誘って頂き有難うございました。この経験を糧にスナイプスキッパーとして精進してまいります。
新3年スナイプスキッパー
大野 達也