改訂 社会福祉士の倫理―倫理綱領実践ガイドブック中央法規出版このアイテムの詳細を見る |
「社会福祉士の倫理」という本が出ました。
Ⅰ利用者に対する倫理責任 は
1.利用者との関係
社会福祉士は、利用者との専門的援助関係を最も大切にし、それを自己の利益のために利用しない
という言葉で始まります。
これは手話通訳者にも当てはまることだと思います。
自己の利益とは何でしょうか?
これはたんに金銭的な利益だけを言うのではないと思います。
自分が有利になるように、自分の地位が保たれるように、自分のメンツが立つように、自分たちのグループが有利になるように……などなど
手話通訳を行っていく上でこんなことはないでしょうか?
私自身の失敗!
もう何十年も前のことです。以前書いたり話したりしたこともあるのですが、
値段を負けて…というろう者の通訳をするのに
「安くして…とこの人が言っています」としゃべってしまったことがあります。
私が言ってるんじゃないよ、このろう者が言ってるんだよ。私はもっと常識があるからね…といった思いが私の中にあったのかもしれません。
これでは通訳をやる前に自分の利益を考えていたことになるでしょうね。
こんなできごともありました。
手話サークルへ通訳依頼をしているグループに対して、その話を聞きつけた行政の設置通訳者が自分が日ごろ懇意にしている団体にたのぶべきだと電話で申し入れたことがありました。
こんなことは倫理以前に公務員としての資質が問われるでしょう。
仕事をしていく上で、自分たちが主宰するグループが有利になるように働きかけたり、一部の情報だけを流すのは やはり倫理に反しているでしょうね。