Uta.C(100)「無」
無に為れば
微かに渡る風にだって
成れそうな気がする
無に為れば
イノチをくるむ粒子にだって
成れるかも知れない
この大自然の
深い沈黙の更に奥まで
潜ってゆけるかも知れぬ
生滅の仕組みを超越した高みへ
昇って行ける!
そんな気もする
無に為れば
曙の最初の陽射しにさえ
成れそうな気がする
心と身体と
ZERO GRAVITYになれば
きっとフリーダムは果て無い
何を煩う?何を悶える?
何に悩む?何に苦しむ?
誕生の瞬間から
ヒトは
無上の在処を求めて生きる
それ故に煩悶し苦悩するのだ
それだから無は
生きるための
唯一無二の命題かも知れぬ
無はそれぞれのイノチに随行し
その有り様は
それぞれの語り口で伝承されてゆく
空は無を語らぬ
蒼は無を教えぬ
滴は無を内包し
光は煌めきの中に無を隠す
それ故それぞれの無は
それぞれの一生をかけて
贖うべきものに違いない
約束無しの
答え無しの
存在無しの
宿題を担って誰も彼も
各々に割り当てられた提出期限の
イノチを生きるのだ
僕は今朝futo
そんな無の足元を覗いたような気がした・・
03/05 22:50 万甫