静寂sijimaにて
僕は早起きを慈しむ。此の静寂をこそ愛でる。
其の沈黙の中で、胎動のように、
inochiの粒子が、結集をし始めると、
雨雲のように、其処から、慈雨が降る。
僕の掌に、温く溜まってゆくもの。
僕の器に、供物のように、盛られてゆくもの。
其れが、inochiのエキス。
過去に濾過され、僕に齎されるエッセンスとエスプリ。
其れが、僕の日日を結んでゆくもの。
深い沈黙の、無垢のsijimaに、降って来るもの。
其の場所で、其の塒で、僕が受け取るもの。
夜と朝の幕間で、僕の詩魂を震わすもの。
有無の端境で、inochiの造血を促し、
inochiの細胞を増殖させるもの。
全てのinochiの要素を、目覚めさせて、
もう直ぐ、静寂sijimaの幕が下りる。