年金者組合のお仲間の石山光信さんが、亡くなられたとお聞きして、びっくりしました。誠実、実直なな方で、常日頃から私には真似のできないような生き方に敬服していました。裁判所の書記官出身で全司法という労働組合の役員をしていたとは聞いていました。そんな経験を生かして、共産党の市議団が行っていた市民の生活相談に、弁護士の方と一緒に取り組んでいました。つい最近までお元気な姿を見ていただけに残念でなりません。
私が年金者組合で学習部を担当していたとき、石山さんを講師にお願いして成人後見人制度の勉強会をしました。キチンとした資料をつくり、丁寧に説明してくれ、参加者に喜ばれました。
憲法9条を守る活動や、「さよなら原発・所沢連絡会」の活動にも誠実に取り組んでいました。そのお仲間のYさんは、「 実直で誠実なお人柄、有言実行を絵にかいたような人生の大先輩・・・」と表現しています。
ネットでこんなブログを見ました。全司法関係の方のものです。
訃報 ~ 先輩たちの思いを受け継いで
裁退連(裁判所退職者の会全国連合会)会長の石山光信さんが2月20日、ご逝去されました。
「3・18見解」が出される前の、全司法と最高裁との労使関係が厳しかった時代、石山さんは1958年に「裁判書闘争」の中で免職され、全司法の運動で職場復帰を勝ち取られました。私たちの今の職場は、こうした先輩方のたたかいと努力の結果、できあがったものです。そうした先輩たちの思いを受け継いで、全司法の組織と運動を継承・発展させていきたいと心新たにしました。
石山さんが、2014年の定期大会で来賓あいさつされた内容をここに掲載して、慎んでご冥福をお祈りしたいと思います。
「今、公務員に対する攻撃は、恒久的な賃下げを狙う「給与制度の総合的見直し」をはじめ、退職金や人員の抑制、労務管理の一方的締め付けなど大変厳しいものがあります。
この国の今の状況は、戦前回帰を望む安倍政権と国民との間の矛盾を深めているところにあると思います。主権者である国民の意思に逆行する政治のありようは、必ず破綻します。私たちは、しっかりと足下を見据え、力を集め、一歩一歩前進したいと思います。
私は、全司法秋田支部の書記長をしていた1958年4月に、全司法の方針である職場闘争のなかで、裁判所当局から不当にも懲戒免職処分を受けました。以来、全司法の専従役員を務める中で裁判闘争を続け、裁判外の和解となり、1980年8月に職場復帰を果たしました。22年に及ぶ全司法のたたかい、国公労働者全体のたたかい、在野法曹との共同の運動により、最高裁当局を追い込んだのです。私は、職場復帰が実現した時に、全司法に生きていて本当によかったと実感しました。これからも、未来を信じて進みたいと思います。」
私は、このブログで石山さんが秋田県出身であること、組合活動を理由に首を切られていた事、その弾圧に抗して復職を勝ち取ったこと などを初めて知りました。こんな石山さんの体験をつぶさにお聞きしておけばよかったと後悔しています。
寒風吹きすさぶ所沢駅頭で、マイクをにぎり、ビラをくばり、道行く人に平和と民主主義、脱原発、基地反対を訴える石山さんの姿がとても輝いて見えました。急逝されてしまい残念です。心からご冥福をお祈りします。