新書の新刊本が、売り切れ・・・。
ジュンク堂や丸善、フタバ図書などの大型書店にいっても・・・在庫ゼロ。
久々の経験です・・・売れています。
やっとゲットしました。
還暦からの底力 歴史・人・旅に学ぶ生き方
井口治明著 講談社現代新書 860円+税
著者は、立命館アジア太平洋大学(APU)学長の井口治明さん。
博覧強記、歴史や文学、哲学などに精通されたビジネス実務家です。
日本生命を経て、60歳還暦でベンチャー起業、社長としてライフネット生命を立ち上げ、70歳の時、
立命館アジア太平洋大学(APU)学長に就任されます。
現在72歳・・・パワフルです。
同書は、帯にもあるように「出口流初の人生指南」の本。
巷に溢れる、定年後、こうあるべき、こうしたら良いといったハウツー本ではありません。
「おわりに」にあるように、「人生は楽しくてなんぼです。」・・・それが出口流です。
「人・本・旅」「タテヨコ算数」「数字・ファクト・ロジック」・・・リベラルアーツ、古典が人生を楽しむベースになると説きます。
還暦や定年といったライフイベントを迎えた人たちが購読しているのでしょうが、これは、女性や若い人たちに、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
本代の100倍の価値があると思います。
目次
第1章 社会とどう向き合うか
第2章 老後の孤独と家族とお金
第3章 自己への投資と、学び続けるということ
第4章 世界の味方を歴史に学ぶ
第5章 持続可能性の高い社会を子供たちに残すために
少子高齢化が進む日本。
年金や介護など様々な社会的な課題がありますが、出口さんの解説によれば心配無用。
それよりも、健康寿命が延びる「働く」ことを継続していくことの重要性を説いています。
そのためには、「定年制をなくす」「敬老の日を廃止する」「女性差別をなくす」といった提言をされています。
そのとおりだと思います。
同書のキーフレーズをピックアップしてみました。
悲観論は歴史的に全敗している
グーグルやアマゾンを生み出せない日本の教育
世の中を理解するための必読の古典6冊
・「想像の共同体」 ベネティクト・アンダーソン
・「近代世界システム」 ウォーラーステイン
・「道徳感情論」 「国富論」 アダム・スミス
・「統治二論」 ジヨン・ロック
・「種の起源」 ダーウィン
人生の楽しみは喜怒哀楽の総量で決まる(小田島雄志/シェイクスピア翻訳家)
迷ったらやる。迷ったら買う。迷ったら行く。
年齢の縛りから自由になる。
左遷されたら落ち込む真の原因は不勉強。
教養は「おいしい人生」を楽しむためにある。
教養=知識×考える力
死んだら星のかけらに戻るだけ、恐れても仕方がない。
「飯・風呂・寝る」の生活から「人・本・旅」へ
人生で大切なのは好きなことをする時間
高齢者は次世代のために生きている
今のコロナ時世、元気のないニッポンを勇気づける一冊だと思います。