広島東洋カープが、クライマックスシリーズで阪神タイガースを撃破。
16年ぶりにAクラスになった広島カープ。
貯金6の阪神と借金3の広島のCSファーストステージ。
熱狂的な5万人のトラファンを誇る甲子園球場での対戦。
貧乏球団カープは、選手年俸が下から二番目の11位。
金本選手も新井選手も阪神タイガースにFA移籍・・・。
阪神タイガースのファームではないかというポジショニングに甘んじていました。
が、
広島は、エースマエケン、バリントンを投入。
エースが投げ、四番が打ち、バックが守る・・・当初の予想を上回る広島の連勝となりました。
阪神の最終打者は、カープから移籍した新井選手。
気持ちの入っていない空振りの三振。
年俸は劇的に増えたのでしょうが古巣カープに対する気持ちもないように思えました。
金も入り裕福になった新井選手・・・カープ時代のハングリーで「痩せたソクラテス」だった時を思い出すと悲しくてたまりませんでした。
その前の打席でプロでの最後となる打席でホームランを打った桧山選手と対称的な姿が残念でたまりません。
桧山選手のプロ根性・・・阪神の若い選手たちに「くやしくないのか!」とバット一本で示した姿・・・凄いと思いました。
新井選手には桧山選手の背中が見えていなかったのでしょうか。
いまやクリーンナップをはれない新井選手、ヒットでなくとも、せめてフルスイングしてほしかった打席でした。
カープ時代、打てない守れない新井選手を辛抱強く使い続け中軸打者に育てたカープ球団・・・。
恩返しと言わないまでも、プロ野球選手として、男として、阪神ファンの大応援、桧山選手の背中、古巣カープへプレゼンスを示すことが必要だったように思いました。
このままでは、カープファンならずタイガースファンからも見放されるのではないかと思った次第です。
新井選手の奮起に期待します。
12日~13日の試合で、心を打ったのが次の5点です。
1.カープ投手陣の辛抱強いピッチング
マエケン、バリントンともにベンチの期待どおりのピッチング。150㌔台のストレート、鋭いスライダーでタイガース打線を沈黙させたマエケン。
ノラリクラリのクセ玉で西岡選手の先頭打者ホームラン一本に押さえたバリントン、二回を完璧に押さえた37歳の横山投手・・・ここが勝利のポイントだったように思います・・・。
ちょっと危なさも残しながらも投げ切った永川投手・・・そして守護神ミコライオ・・・素晴らしい投手リレーでした。
反面、この逆をいったのが阪神。
なぜ、エース能美投手を投入しなかったのか?不思議です。能
美投手も監督采配には納得できないのではないかと思います。
阪神ファンだってそうです。
また、第一戦で勝ち目の低いマエケンに超若手の藤浪投手を投入・・・負けてもしょうがないという姿自体がアウトだと思います。
短期決戦では、一球一球がまさに勝負。悠長に戦ってはいられないはずてず。また、第二戦の阪神の中継ぎ投手陣・・・本当にベストメンバーだったのでしょうか?
個人的には、阪神打線を西岡選手の一本に押さえていたバリントンに代打を送り外野フライに倒れた岩本選手・・・そのあと二回を押さえた横山投手の集中力あり稀薄りのピッチングに感動しました。
2.カープの鉄壁な守備陣、美技・・・野球の基本・・・
エルドレッドの超ファインプレーは当然のこととして、広島内野陣の守備は、五本以上の阪神のヒット性の当たりを阻止しました。
梵、菊池・・・その軽快なフィールディングは絶品でした。
エルドレッドももともとは、守備の期待をされていなかった選手。
しかも外人枠からはみ出しており、当初の予想では阪神と相性の良いルイスが登録予定だったとか・・・。
それを打撃のみならず守備まも活躍・・・本当にすごいコンセントレーションだと思います。
第二戦のレフトライナーのスーパーキャッチ、ダブルプレーは、勝利を呼び寄せました。
3.中短打を積み重ねて流れを呼び寄せた打撃陣・・・辛抱強さの勝利・・・
一番驚いたのが、第二戦の梵選手。
ライト前ヒットを右翼手がもたつく間に二塁に進塁。
その後、浅めのレフトフライ、マートン左翼手の弱い肩を考慮に入れて、すかさずタッチアップで三塁へ・・・。
そしてワイルドピッチで一点・・・。広島野球の真骨頂でした。
キラや小窪のツーベース・・・心をすくような当たりでした。
これに対して、初回にバリントンの立ち上がりをバックスクリーンに叩きこんだ西岡選手。
そのバッティング技術も素晴らしいのですが、そのあとの「はしゃぎすぎ」ともとれる姿勢、態度はアウトだったと思います。
この一戦は、短期決戦。死に物狂いで臨まなければ、
しかも今日負ければシーズンが終わるという試合に、あのパフォーマンスはなかったように思います。
レギャラーシーズンと同じような戦いぶりがタイガースの悲劇を産んだようにも思います。
その後、阪神打線はバリントンの前に沈黙、しかも第三打席のチャンスに西岡選手は、6-4-3のダブルプレー。同
点のチャンスを完全に潰してしまいます。
4.甲子園球場を埋めた真っ赤なカープファン・・・野球大好き!!!・・・
甲子園の歴史の中でも、ここまでカープファンが真っ赤に球場を染めたことはなかったとのこと。
一万人以上のカープファンが集まったのではないでしょうか。
第二戦終了後、カープ選手がコーチ、監督を含めて全員が、レフトスタンド、三塁側スタンドに挨拶に行ったのは、高校野球のようで微笑ましかったシーンでした。
5.引退するタイガース桧山選手の劇的なホームラン・・・プロの職人魂を見た・・・
22年間活躍し引退する桧山選手。
最終回、ツーアウトから前の打者がヒットで出塁、このヒットがなければ桧山選手の出番はありませんでした。
そして、最終打席の桧山選手。
振り切った一打は、ライトスタンドへ・・・。
本当に感動的なツーランでした。
野球の神様は、ホントーにいるのかもしれません。
桧山選手、二二年間本当にありがとうございました。
今年引退した前田智徳選手とともに忘れることはないでしょう。
また、桧山選手の最終打席。
トラファンとともに桧山選手に黄色のボードを持ってエールを送ったカープファン。
同じ野球好きとして誇らしくも思いました。
野球って本当に面白いスポーツです。
ファイナルステージ・・・東京ドームでの対戦となるジャィアンツ戦。
最大6試合も戦える巨人戦。楽しみにしています!!!