企業組織論について初めて体系的にまとめあげたのは、テーラーやファヨール。
職能型組織を中心として機械のように精緻に機能する組織体を明示したのです。
命令系統、統制範囲など軍隊組織の原則をベースとしています。
組織図だけからすると、合理的に機能分担されうまく動くように思われます。
翻って、実際の組織を見てみると、そこには別の法則が働いています。
一人ひとりの欲・保身、インフォーマル組織の存在、力関係、派閥など、複雑な要因が絡まっているのでです。
人間関係論や行動科学、組織行動学で説明される分野です。
実態から見ると、組織図に描かれている機能どおりに動いていないのが現状だと思います。
目的-手段のバランスを一義とする「能率」からすると、手段の目的化が組織図の形骸化をもたらしていると推測されます。
部や課の存続を当該部署の管理職が重視する、組織図に書かれていない点線が透かしとして入っているなどの事象です。
今後、今一度、「能率」という観点から組織を見つめなおしてみたいと思っています。