高校時代に読んだ「知的生活の方法」。
すごいインパクトを受けました。
いつかは自分の書斎を持ち、本に囲まれた知的生活をしたい思ったものです。
「知的生活の方法」100万部のベストセラー、ロングセラー・・・続編も出されました。
同書を書かれた渡部昇一さんが、4月17日に逝去されました。享年86歳。
ご冥福をお祈りします。
その最後の書籍とも言える一冊です。
同書の奥付は、2017年4月25日になっています。
「渡部昇一 一日一言 知を磨き、運命を高める」
致知出版社 1200円+税
ニッポンの良知を発信し続ける致知出版社から出版されている一日一言シリーズ。
安岡正篤先生や吉田松陰先生、森信三先生などの賢人のものが出されていますが、
死後、最速で出版されたのが「渡部昇一 一日一言」です。
同書の前書きで、先生自ら「自分の一日一言・・・面映ゆい(おもはゆい)」 と謙遜されています。
この文章が、渡部昇一先生の最後の文章なのではないでしょうか。
渡部先生は、山形のお生まれ。
上智大学に入学し、それから半世紀以上にわたり同校に奉職された英語学者。
日本の歴史を再編集されたり、対中韓への発言、天皇陛下の退位への意見など、かなりのライトウイング。
日本の知性として、確固たる姿勢を堅持されていました。
同書では、文字通り、1日一言が半ページにコンパクトにまとめられています。
1月1日 元気と愉快
元気と愉快というのは、人生において極めて重要である。
仕事はとにかく元気で愉快にやる。
その気分が重要だということをわれわれは意識すべきだと思う。
ジュリアス・シーザーの特色はいつも上機嫌だったことだそうだ。
12月31日 愛と誇りの日本史
私は、まず自分の先祖を愛する立場、先祖に誇りを持つ立場から日本史を見てみたい。
愛と誇りのないところに、どうして自分の主体性を洞察できるだろうか。
ハマトンやヒルティ、エマソンなどの英語圏の文化のみならず、
日本の古典や四書五経まで精通された博覧強記の文化人。
自ら提唱した知的生活の舞台としての広大な書斎のオーナーとしても知られています。
渡部昇一記念文庫として保存していたたきたいものです。
狭いながらも本に取り囲まれたわが書斎。
Study・・・逃げ場であり、考える場であり、安岡正篤先生の言によるとビオトープ。
書斎という空間・・・本当に幸せな空間です。感謝!