能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

お客さまがまた来たくなるブーメランの法則 スーパークインの顧客の声を聞くしくみ・・・つまらない売場が増殖する日本の小売業界に喝!

2024年05月31日 | マーケティング

欧米で「商いのバイブル」と言われている一冊の本があります。

お客さまがまた来たくなるブーメランの法則 スーパークインの顧客の声を聞くしくみ

ファーガル・クイン著  太田美和子訳  かんき出版

 

スーパークインは、英国のお隣アイルランドにあるスーパーマーケット。

1960年に開業。

売場面積200㎡、従業員8名で始めたスモールビジネス。

今では、30店舗、5000名以上の従業員を抱える首都ダブリンの地域一番店になっています。

イトーヨーカ堂名誉会長の伊藤雅俊さんとも交流がありました。

 

このスーパークインの特徴は、お客さま接点を徹底的に突き詰めたところにあります。

「顧客志向」の走りといってもいいと思います。

モニター、アンケート、ご意見メモ、サービスカウンター、苦情対応、市場調査・・・。

とにかく顧客のウォンツやニーズを探索して、対応策をスピーディに展開していくことが基本動作になっています。

あたりまえのことをあたりまえに、バカになってやる、ちゃんとやる・・・。

日本でも、頭文字をとって「A」「B」「C」と言われています。

アタマでは分かっていても、なかなか実行できないのが、人です。

 

目次

1 顧客志向・・・確実に儲かるビジネス手法

2 リピートビジネス・・・利益がついてくる商売の王道

3 顧客感覚・・・自己都合を捨てて客になりきる感性

4 顧客理解・・・お客さまの声を聞く仕組みづくり

5 顧客聴取・・・トップの変化察知で即市場対応

 

6 苦情収集・・・必ず生産性に結び付く問題解決提案

7 モニター会議・・・顧客志向の決意表明と活動推進

8 苦情歓迎・・・利益創出と商品、サービスの質向上

9 「人」感覚・・・多数を呼び込む心のこもった接遇

10 顧客接近・・・競争優位を生む顧客からのアプローチ

11 非日常主義・・・顧客に足を運ばせる場の楽しさと驚き

12 非数値志向・・・長期と短期で異なる費用対効果

 

クイン社長のリーダーシップは強烈。

本社は持たない、お店で仕事、売場に立つ、お客さまに話しかける・・・。

顧客視点を徹底しています。

渥美俊一さんが提唱したチェーンオペレーション理論とは真逆なマネジメントを行っています。

 

定番のレジ横にお菓子を置いていたのを、子連れのお母さんの声で撤去したり、こどもが遊べる遊具を備えた巡回バスを造ったり、最後には各店舗の売り場スペースを削りこどもの遊び場を造りました。

レジ横でお菓子をねだるこどもたち、それをあやめるお母さん、子ども連れで売場を回る大変さを解決しました。

 

面白かったのが、非日常主義。

顧客に足を運ばせる場の楽しさと驚きを、お店で創出しようというものです。

POPの誤字脱字を見つけたお客さんにワイン贈呈、お店でハロウィンパーティ・・・。

「ロマンチックな夕べ」イベントも好評だったようです。

来店した男性には数字のついた青いバッジ、女性にはピンクのバッジを配布し、同じ番号の相手を見つけたらワインを贈呈するという催しです。

男女が知り合うのは、ディスコやバーではなく、買物場面で親密になるという経験則に基づくとのことです(笑)。

少子化の進む日本でも使えそうです。

お見合いパーティや婚活アプリより効きそうですね。

それにしても、最近の小売店は画一的で面白味がないですね。

ただ商品を並べている無機質な倉庫のようです。

チェーンオペレーションの単なる横展開、冒険しないバイヤー、商品のコモディティ化、同じコンサルタントの指導による同質化・・・ワクワク感、ドキドキ感のある売場がありません。

小売業の最先端を走る米国では、「体験経済」が注目されているようです。

「感動」や「驚き」があるエンタメ的な売場、買い場が欲しいですよね。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

広島駅前大橋、大工事中・・・路面電車をJR広島駅の2階ホームに着けるための工事が最終段階に入っています

2024年05月31日 | まち歩き

地元マスコミの報道によると新築工事中のJR広島駅ビルの愛称が「ミナモア」と決まったとのこと。

「水面」「みんな」「もっと(モア)」を織り交ぜた造語だそうです。

新駅ビルは、地上20階地下1階で、130店舗が増えて全部で330店舗になります。

新しいホテルやシネコンも入り、かなりの規模になります。

広電の路面電車をJR広島駅の2階ホームに着けるための工事も進んでいます。

このため、広島駅前大橋も大工事中です。

広島の街の玄関口。

新しい駅ビル、楽しみですね。

新しくなる広島の街。

3万人収容のサッカー専用スタジアム「エディオンピースウイング広島」も完成。

紙屋町、八丁堀にも高層ビルが計画されています。

リトル東京ではなく、適度に田舎ぽい「広島らしさ」が実現できればいいなあと思います。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ホーキング博士のAI(人工知能)論・・・軍事利用や暴走などのリスク、危険性について、しっかりAIをコントロールしていくべきである

2024年05月30日 | 社会・経済

スティーヴン・ホーキング博士。

宇宙物理学を世界に広めた学者です。

英国では、ニュートンやアインシュタインに並ぶ偉大な学者として評価されています。

晩年は、ブラックホールや量子物理学、ビッグバンについての研究を推進しました。

 

1942年英国オックスフォード生まれ。

21歳の時、難病を患いますが研究活動を続けます。

そして、2018年76歳で逝去。

この2018年に最後の著作「ビッグ・クエッション(人類の難問に答えよう)」を発刊します。

「神は存在するのか?」「宇宙はどのように始まったのか?」「未来を予言することができるのか?」といった10の「大きな問い(ビッグ・クエッション)」にホーキング博士が答えた書籍です。

ビッグ・クエッション 人類の難問に答えよう

スティーヴン・ホーキング著  NHK出版

同書は、世界で100万部売れたそうです。

 

9つ目の問いでする「人工知能は人間より賢くなるのか?」について、博士はYESと答えています。

ただし、AI(人工知能)の持つリスクについても指摘。

軍事利用や暴走などのリスク、危険性について、しっかりAIをコントロールしていく必要性を指摘しています。

理論理屈だけではなく、テスラのイーロン・マスクCEOともAI研究を続けたり、オバマ大統領からも米国最高勲章を授与されました。

博士は、こんな逸話を同書に載せています。

 

人間がコンピュータに尋ねた。

「神は存在するか?」

コンピュータはこう答えた。

「今や、神はここにいる」

コンピュータは、電気、プラグが切られないように作動した・・・。

 

まるで映画「2001年宇宙の旅」で反乱を起こしたコンピュータHALのようですね。

AIが人間の能力を上回るシンギュラリティ・・・2045年頃に起こると言われています。

すべてがセンサーやIoTでコンピュータに繋がりつつある現在・・・AIにより人間が支配されないようにしていかなければなりません。

思想家ジャン・ジャック・ルソーが遺した言葉を思い出しました。

「自然に帰れ!」

同書は、ホーキング博士最後の書。

大きな質問(ビッグ・クエッション)について、博士の答えを提示します。

少し紹介させていただきます。

 

Q 神は存在するのか?

A 科学法則を「神」と読んでもよい。その神は会っても質問できるような人格神ではない。

 

Q ビッグバンの前には何があったのか?

A その質問には意味がない。「前」を示すために必要な時間の概念がないためだ。

 

Q この惑星の未来にとって最大の脅威は何でしょうか?

A 防ぎようのない脅威は、小惑星の衝突。6600万年前の小惑星衝突では恐竜が絶滅した。より差し迫った危機は制御不能になった気候変動。このままいくと金星のような超高温の星になる。

 

ホーキング博士は、死ぬまで人類の未来について想いをはせていたようです。

博士の死について米国オバマ大統領は、SNSにメッセージを発信したそうです。

Have fun out there among the stars.

星たちのあいだで楽しんでください


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

広島大学・東千田キャンパスに行ってきました・・・法学部が都心回帰、学生街が復活、元気になればいいなあと思います

2024年05月30日 | まち歩き

打ち合わせがあり、広島大学・東千田キャンパスに行ってきました。

現在、広島大学は東広島市に移転していますが、もともとはここ千田町にありました。

近くの鷹野橋商店街をはじめ、喫茶店、居酒屋、書店、古書店、雀荘などで学生街を形成していましたが、今では閑散としています。

広島大学の旧理学部本館が遺されています。

広大の前身、広島文理大学の本館・・・被爆建物として保存されています。

教員の世界では、「西の筑波(東京教育大)、東の広大」と言われています。

この被爆建物は、改修して研究施設が入るとのこと。

広島の街の歴史を残すための大切な建物になるといいなあと思います。

広島大学は、創立150年を迎えます。

お隣の街・東広島市に移転した広島大学ですが、法学部だけが東広島市から都心回帰して、この場所に帰ってきました。

社会科学を学ぶのであれば、やはり都会の真ん中でたくさんの人たちに交じって学んだ方が良いと思います。

さらに法科大学院(ロースクール)や弁護士会などとの連携で学びが深まっていくと思います。

名門・中央大学法学部も八王子から茗荷谷に都心回帰しました。

ただ、キャンパスに学生の姿を見ることが出来ませんでした。

法学部生の数が少ないんでしょうか?

それとも、みんな校舎の中で一所懸命、勉強しているのでしょうか?

(ここの法科大学院の司法試験合格率は低調です・・・)

東京のド真ん中・神田神保町で学生時代を過ごしました。

ここで、学び、遊び、食べ、飲んだことは一生の宝物になっています。

社会の雑踏の中で、法律を学んだり、商学、経済学を学ぶことは有効だと思います。

法学部法律学科法職課程で生きた法律学を学ぶことが出来たと思っています。

感謝!

広島市が今一つ活力がないのは、大学と空港を郊外に移転したことに起因していると思います。

広島大学は東広島市へ、広島空港は三原市へ・・・。

中核となる都市機能の移転は、大きな打撃でした。

この東千田キャンパスには、タワマンが林立し始めました。

副都心的な機能を持つようになるのでしょうか?

広島の街の都市再開発、見守っていきたいと思います。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

広島ドラゴンフライズ、優勝おめでとう!地方紙・中国新聞朝刊はスポーツ新聞のようになっています(笑)カープは首位に浮上!

2024年05月29日 | スポーツ

昨夜行ったパブリックビューイング・・・エディオンピースウイング広島には、7700人のブースターが入ったそうです。

(サッカーではサポーター、プロ野球ではファン、バスケではブースターと言うそうです・・・カッコいいですね)

当初の想定が3800名ということでしたので、その2倍入ったことになります。

小職と同じような、にわかファンも詰めかけたんでしょうね。

広島市で発刊されている地方紙・中国新聞。

一面トップが、広島ドラゴンフライズ!

スポーツ面にも、社会面にもドラフラの記事が満載・・・まるでスポーツ新聞のようです(笑)。

昨夜もスタジアムで若い記者が熱心に取材していました。

昨年の王者・琉球ゴールデンキングスを破っての初優勝。

しかもワイルドカードから這い上がり、下克上優勝・・・本当にすごかったです。

広島ドラゴンフライズ、優勝おめでとう!

広島ドラゴンフライズの「ドラゴンフライ」は、勝ち虫「トンボ」という意味。

宮島のミヤジマトンボに由来しているとのこと。

また、チームカラーの朱色は、ユネスコ世界遺産宮島の大鳥居の朱色に由来しているそうです。

現在、胸には英会話教室を経営する会社のロゴが入っています。

個人的には、メインスポンサーが広島の企業になればいいなあと思います。

広島の大手企業は、既にカープやサンフレッチェ広島などのスポンサーになっているため、準大手企業になると思います。

昨夜は、カープも苦手のセパ交流戦に突入。

わずか4安打で、8安打を打ったオリックスに勝利しました。

(FA移籍した龍馬も2安打・・・さすがです)

カープ、なんと単独首位です。

 

今日のカープの先発は、森下。

もう一ついただきましょう!

がんばれ!カープ

広島ドラゴンフライズ、優勝おめでとう!


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フィアット500生産が終了・・・イタリアデザインの感性は個人技、職人技に支えられています VIVA!ITALY

2024年05月29日 | マーケティング

EV化の波の中、とうとうフィアット500生産が終了するとのこと。

5月末で生産ラインが止まるとのことで、あとは在庫分だけとのことでした。

ちょっと寂しい気分です。

レシプロエンジン車の生産終了・・・。

今後は、EVのフィアットeになります。

2008年に販売開始となったフィアット500。

ルパン3世が乗っていた小さなクルマです。

「500」をイタリア語で「チンクエチェント」と読むため、500のことを「チンク」と呼ぶことが多いです。

発売後、マイナーチェンジをすることもほとんどなく16年間そのままのデザイン・・・。

さすがは普遍性を重んじるイタリアンデザインです。

今乗っている愛車は、アバルト595。

「チンク」をベースに、エンジンをパワーアップ、エアロパーツをまとった小さなスポーツカーです。

車重はわずか1100キロ、それに165馬力のターボエンジンが搭載されています。

FIATのディーラーで一目ぼれ。

眩しいくらいのイタリアデザインが感性を刺激・・・思わず買っちゃいました(笑)。

イタリア車やフランス車は壊れやすいという噂がありますが、決してそんなことはありません。

キチンとメンテナンスし、バッテリーやエンジンオイルを交換していれば大丈夫です。

イタリア車は、なぜメジャーになれないのでしょうか?

伊太利亜に長年生活している人のコメントが印象に残っています。

「メルセデスやBMW、アウディを造っているドイツ人はチームプレー、分業が出来る人たち。

これに対してイタリア人は、個人技、職人気質・・・みんなで何かを造ることは苦手としているのでイタリア自動車メーカーはメジャーになれない。」

なるほど、です。

でも、イタリア車の持つ色気、セクシーさ、デザインは、人の心を魅了します。

フェラーリ、マセラッティ、アルファロメオ、ランボルギーニ、ランチア、アバルト・・・。

イタリアのスピリットが詰まっています。

イタリア人は、組織の歯車として無機質に指示命令で働かされるよりも、自分の専門、スキルを発揮し、いきいき働き、人生を楽しんだ方が勝ちだね・・・ということでしょう。

フェラーリ乗りの先輩が言っていました。

「はね馬(フェラーリ)は同じ車種でも、個性があり、違うクルマなんだよ。」

おそらくトヨタのようなベルトコンベア生産ラインで造っていないため、職人の技がバラついているんでしょう。

そういえば、イタリアのハイブラントも、その多くが職人技、個人技・・・一人の職人で完成品まで作っているようです。

イタリア製のバッグ、ジュエリー、靴、ファッション・・・イタリア製の輝きは少品種大量生産ではなく、多品種少量生産が支えているんでしょうね。

神は細部に宿る・・・イタリア製の感性、センスとデザインは世界トップレベル。

デザイン、ブランドが、国やGDPを支えています。

国力や国際競争力が低下している日本・・・強みのあるアニメやクールジャパンでイタリアのように進むのもアリだと思います。

VIVA!ITALY

がんばれ!ニッポン


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

がんばれ!広島ドラゴンフライズ!パブリックビューイングでエディオンピースウイング広島に来ています・・・下克上だ!

2024年05月28日 | スポーツ
    

パブリックビューイングでエディオンピースウイング広島に来ています。

Jリーグのサンフレッチェ広島も、なかなか粋なはからいです。

今夜は、Bリーグを決めるチャンピオンシップ、決勝が横浜市で行われます。

琉球ゴールデンキングスと1勝1敗。

ワイルドカードで勝ち上がった広島ドラゴンフライズ。

逆王手をかけました。

下克上でテッペンに立ってほしいものです。


エディオンピースウイング広島の電光ボードは日本最大級・・・国立競技場並みの大きさでなかなか迫力があります。







にわかバスケファンですが(笑)、1番と2番では天と地の差があることを知っています。

広島のスポーツ・・・カープやサンフレッチェ広島、JTサンダース、そして広島ドラゴンフライズ・・・。



実力、実績、総合力ともに琉球の方が一枚上手・・・。

ドラフラ・・・何とかして沖縄パワーに競り勝ってほしいものです。

がんばれ!広島ドラゴンフライズ


ドラゴンフライズ、勝ちました!
奇跡の逆転優勝です!
よかった、良かった!

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

瀕死のインターネット AIがばらまく嘘と悪意・・・日経ビジネス誌の特集記事 このままでは、インターネットの世界がゴミ箱、ガラクタ箱に!

2024年05月28日 | 本と雑誌

日本を代表する経済新聞でさえ、信じているのは半分程度・・・こんな感じで新聞を読んでいる自分がいます。

フェイクとは言わないものの、真実の報道というのは本当に少ないと思います。

これがネットの世界になると、そのほとんどが???の記事です。

どうでもいいと言えば、どうでもいいことなのですが・・・。

最近では有名人を語った嘘の投資話にひっかかり、多額の現金をだまし取られる事件が多発しています。

広告費をとって記事を載せるプラットフォーマー、プロバイダーも真剣に対応しない・・・。

こうなると、ホント、シャレにならない世界です。

日経ビジネス誌2024.5.27号の特集記事は、「瀕死のインターネット AIがばらまく嘘と悪意」。

AIの出現によって、安い費用でフェイク記事が大量生産できることが紹介されています。

SNSダミーアカウント、MFAサイト、詐欺広告により、閲覧数稼ぎ(インプレゾンビ)、広告表示、投資詐欺に引っ張り込む・・・悪質です。

 

Contents

プロローグ AIで偽ニュースを乱造 サイト作りに2日かからず

Part1 悪徳サイトの懐に年13兆円 氾濫する広告詐欺 日本企業を食い物に

Part2 悪意あふれるSNS 利益至上主義の大罪

Part3 米大統領選に見る人とAIの悲しき現実

 

堅持されるべき自由主義、資本主義が、利益至上主義になり、フェイクでも詐欺でも何でもありの世界になりつつあります。

独裁国家であれば、国が統制すれば良いのですが、自由主義、民主主義を標榜する国家はそういうわけにはいきません。

米国では、「グレシャムの法則2.0」という用語が使われています。

「悪貨は良貨を駆逐する」・・・つまり悪質なネット情報は良いネット情報を追い出してしまうという意味です。

このままでは、インターネットの世界はゴミ箱、ガラクタ箱になってしまいます。

 

この特集の最後に二人の識者のコメントを掲載しています。

村井純慶大教授

「人々を困らせる企業は離反を招く(グーグルやメタ、Xなどもいつまでも隆盛することはない)。ネットの未来には楽観している」

谷脇IIJ副社長

「AIそのものは悪ではない。適切に管理するルールが必要」

AIを取り締まるAIが必要だということでしょうか?

サイバー空間におけるAI対AIのバトルが始まるのかもしれません。

「AIは、愛である」といった方がいます。

けだし名言だと思います。

昔、ある国の総理大臣が、ITのことをイットと読んでヒンシュクをかったことがあります。

善悪を問わず、フェイクを問わず、生活情報、経済情報、政治情報までもがネットの中で行きかう時代。

インターネットにおけるAI・・・「アイ(愛)」に溢れる世界になったらいいなあと思います。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Pride of Hiroshima・・・広島の誇り 広島の街の戦後の産業史を映像でコンパクトにまとめた企画展です

2024年05月27日 | まち歩き

広島市の中心部にあるゲートパーク広島。

旧広島市民球場跡地に出来た市民公園です。

ここに、「Pride of Hiroshima」と題する企画展会場が完成しました。

1945年8月6日に米軍により投下された原子爆弾で14万人の人たちが虐殺されました。

広島の街は焦土、焼け野原と化し、75年は草木も生えないと言われました。

でも、広島市民はゼロから立ち上がり、広島の復興を信じ地道な努力を積み重ねてきました。

広島の誇り、です。

今回の企画展は、戦後、広島の街を復興、再生するために活動を続けた地場企業が取り上げられています。

自動車メーカーのマツダ、パンのアンデルセン、釜の大和重工などです。

12球団中唯一親会社を持たない市民球団カープ。

貧乏で弱いチームでしたが、懸命に頑張る選手たちは、復興に努力する広島市民を勇気づけました。

「セリーグのお荷物球団」と揶揄されていましたが、1975年に読売巨人軍を破り初優勝。

広島の街は歓喜の嵐でした。

コージ・コール・・・懐かしいですね。

そういえば、カープ発祥のオリジナル応援方法は、たくさんあります。

トランペット応援、選手別応援歌、ラッキー7のジェット風船、カープ女子、スクワット応援・・・カープ初です。

カープファンの愛情が創意工夫を生みました。

逆に「ない」ものもあります。

ミニスカートのチアリーダー、絶叫型の球場DJは、マツダスタジアムにいません。

入場料は無料。

6つの小スペースで映像、動画を見ることが出来ます。

広島の街の産業史をコンパクトに学ぶことができる企画展。

ぜひ、見学にお越しくださいね。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

経営の力と伴走支援 対話と傾聴が組織を変える・・・元中小企業庁長官が現場でのコンサルティングに有効なノウハウを公開

2024年05月26日 | マネジメント

380万社あると言われている日本の会社・・・そのうち97%が中小企業、零細企業と言われています。

労働者の7割が中小企業、零細企業で働いています。

日本経済の活力である中小企業・・・国も補助金や各種施策で支援、サポートしています。

が、単にカネを出すことだけだと経営革新、経営改善に繋がらないことが多々あります。

そこで、現在、経済産業省や中小企業庁で推奨、推進している「伴走型支援」。

元中小企業庁長官が自らの現場体験の中から導き出した経営コンサルティング手法に関する書籍を出しました。

役人、官僚とは思えない、現場指向、実務志向の著者に驚かされました。

経営の力と伴走支援 対話と傾聴が組織を変える

角野然生著  光文社新書  860円+税

 

著者の角野さんは元中小企業庁長官。

福島県の中小企業の再生、復興のため、官民合同チームを作ったりアフターケアしたりした方です。

福島県のプロジェクトも紹介されており、現場の泥臭いリアルなシーンには臨場感があります。

 

目次

第1章 復興の現場から

第2章 対話と傾聴

第3章 潜在力を引き出すメカニズム

第4章 伴走支援の全国展開

第5章 地域再生と伴走支援

第6章 企業と人の潜在力を引き出す社会へ

 

著者は「伴走支援」について、「企業経営者と外部の支援者が信頼関係の下で対話を行うことを通じ、経営者が本質的な経営課題に気づき、意欲を高めて会社の自己変革などに取り組むことにより、組織が本来持っている潜在的な力を発揮させていく一連の営みのプロセス」と定義しています。

中心となる手法は、対話と傾聴。

OD(組織開発)の手法も有効であると指摘します。

上から目線ではなく、対等な立場で「気づき」を引き出す努力を継続していくことが重要であるとします。

中小企業の社長は、創業者や現場叩き上げの方が多く、理論や横文字を嫌う方が多いです。

単なる経営診断や経営指導といった上から目線は、まっぴらと言う方も多々います。

そんな中で、対話と傾聴で伴走支援していくという手法は有効だと思います。

経営者は本当に孤独・・・本音で語ることが出来る相手もいないのが現状です。

時間と手間はかかりますが、この手法は、企業組織が変わっていく経緯を体感することが出来ます。

中小企業診断士として、これからも「伴走型支援」に特化した動きを強化していこうと思います。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする