就職氷河期、ブラック企業、景気低迷、自分さがし・・・。
今の20歳代の若者は、本当に大変だと思います。
先日、ゼミで若い院生たちと話をしていた時、二人、明らかに敵対意識むき出しの若者に遭遇しました。
最初、何に怒っているのか分からなかったのですが、よくよく聞いてみると、それは50歳以上の世代に対する怒り、憤り・・・まあ、そんなに怒りなさんな・・・。
彼彼女の認識として、今の日本を悪くしたのは、50歳以上のジェネレーション。
就職難なのも、ブラック企業が林立するのも、景気が低迷するのも、年金保険料を徴収されるのも、何から何まですべてオヤジ・オバサンが悪いという論調。
若者特有の社会に対するニヒリズムとは少し異なっているような気もします。
あなたたちは誰に育ててもらったの?
世界トップレベルのインフラは誰が作ったの?
隣の国だったら徴兵制もあるよ、
大学という温室の中でぬくぬくとしていられるのは何故?
という質問も考えたのですが、どうも何かが違うような感じ・・・。
そこで、アクティブリスニングで、とにかく言い分を聞くことにしました。
そうすると、彼彼女の持つ選択肢、オプションが極めて少ないということが分かってきました。
理想を追い求め、途中で壁にぶち当たった場合(こちらの方が確率的には圧倒的に高い)、シフトチェンジしたり、道を変えたりということが相当程度不得意なのではないか?と感じた次第です。
生命力、ヨワ・・・という感じです。
オジサンオバサンの世代だって、就職難の時期もあったし、会社に入ってぶっ叩かれ続けたり、住宅ローンや子供の教育費で苦しんだり・・・ホントーに大変。
ただ、それでも世の中や自分や家族はより良くなっていくという信念のようなものがあり、それを信じて愚直に生きていくことで何とかしのいできたのです。
生きる力といえば、それまでですが、ズブトサ、鈍感、単細胞、実直、素直、単純・・・といったちょっと恥ずかしい部分で乗り切っているのです。
怒りや想い、ジブンの考えを、エネルギーや行動に変えること。
行動が無ければ、何もわかりません。
今まで、わけのわからない世界を、とりあえず生き抜いてきたオジサンからの助言です。
最近、
若者に迎合するわけではないのですが、就職しないで生きる方法について、最近研究中です。
オジサンオバサンの世代は、
「いい高校に入り、いい大学に入り、一流の会社入る」という一歩道が、学校教育の中心軸として存在していました。
ペーパーテストに強くなり、偏差値をあげ、解答パターンをたくさん持ち、暗記を中心とした学習法を確立し、とにかく1点でもテストの点数をあげる・・・そこから逸脱すると不良品扱い・・・でした。
当然に、学生の起業や自営業を始めるといったことは、もともと教育の範疇にはなかったわけです。
商店を経営する親を持つ子供も、すべてそのルートに乗せられ、進学塾に通ったり、模試を受けたり・・・。
ちなみに、わたしの近辺では、小学校の卒業者数を母数にして、「いい中学・高校に入り、いい大学に入り、一流の会社入った」、学校教育上の成功者は約20%。
数十年の社会という巨大な実験室の中、幸せ度を見た場合、その20%の人のうち約半分が、かなり悲惨な状況になっていること最近分かってきました。
出向転籍、メンタルを病みひきこもり、倒産・夜逃げ、死亡、行方不明、離婚・・・。
友人の悲しい話を聞くたびに胸が締め付けられます。
なんだよ、あんなに苦労したのに、これかよ?という感じです。
共に戦ってきた「戦友」として暗~い気持ちになります。
少し、横道にそれましたが、先日購入して読んでいるのが晶文社の図書4冊。
晶文社
ちょっとマイナーな出版社ですが、なかなかいい本を出している渋い会社です。
同出版からは、「就職しないで生きるにはシリーズ」で10冊程度出されています。
今回購入したのが、次の4冊です。
「就職しないで生きるには」 レイモンド・マンゴー著
「月3万円ビジネス」 藤村靖之著
「自分の仕事をつくる」 西村佳哲著
「旗を立てて生きる」 イケダハヤト著
今まで考えてもみなかったコンセプト、思考であるため、本当に新鮮です。
若年層の心を鷲掴みにするのも何となく分かる気がします。
休みの日にゆっくりと読みたいと思います。
なみに、パルコブックセンター渋谷店(地下)お勧めです。
ソーシャル関係、コミュニティ関係のコーナーが設置されており、なかなかの品ぞろえ。
店長さんのセンスの良さを感じさせます。