能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

シーシュポスの岩・・・人生は転がり落ちる岩を何度も何度も押し続けるようなもの・・・不条理があふれる世の中を生きるための日々の努力が必要なようです

2025年02月03日 | マネジメント

古代ギリシャ神話に登場する人物シーシュポス。

ギリシャのポリス都市コリントスの創建者と言われています。

神を2度も欺いた罪に問われ、大きな岩を山の上まで押し上げるという罪を受けました。

しかし、あと少しというところで岩は下に転がり落ちてしまい、これを何度も繰り返すことになります。

救われない状況・・・。

日本では、「徒労」「ムダな努力」「賽の河原」といった感じでしょうか?

「シーシュポスの岩」と言われています。

「ペスト」「異邦人」などで知られる作家アルベール・カミュは、1942年に「シーシュポスの神話」というエッセイを発表しています。

何度も何度も岩を押し上げるシーシュポスの姿をポジティブにとらえ、不条理な世界に屈服せずに何度も挑戦するというプロセスに人生の意義を見出しています。

不条理に挑戦するからこそ、生きがいが生まれ、それにより成長できるということだそうです。

カミュは、そのチャレンジを「反抗」と呼びました。

勇気づけられる言葉です。

不条理があふれる世の中を生きるための日々の努力・・・辛いですが、大切なことですよね。


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結婚生活を長続きさせるための7つの法則・・・ゴッドマンの法則 結婚したカップルの3組に1組は離婚する日本の社会

2025年01月29日 | マネジメント

結婚したカップルの3組に1組は離婚する日本の社会。

恋して、愛して、結婚したカップル・・・一体どこで食い違いが生じたのでしょうか?

米国の心理学者ジョン・M・ゴッドマン博士は、夫婦間に愛情について研究し、どうすれば結婚生活が長続きするのかを、7つの法則にまとめました。

ゴッドマンの法則と呼ばれています。

1 相手の考え方や感情をよく理解する。

2 相手に対して愛情と賞賛の精神を養い育てる(相手の優れた面を尊敬する)

3 相手から逃避せずに向き合う

4 相手からの影響を受け入れる

5 夫婦間で解決できることは必ず解決する

6 お互いに行き詰っているなら、話し合いで解決する

7 ふたりが分かち合えることが出来る人生上の意義をつくり出す

いきなり「1」から難しいですね(笑)。

ゴッドマン博士は、夫婦間の情緒的な障害として、「自己弁護」「逃避」「避難」「軽蔑」の4つを上げています。

特に、「軽蔑」は最悪とのことです。

 

東大教授で造園学者だった本多静六博士は、「ジャンケンポウ(ジャンケン法)」を提唱されています。

本多家の憲法です。

夫婦間で意見の相違があった場合、二度の議論で折り合わない場合、3回目はジャンケン。

勝った方の意見に文句を言わず従うというものです。

これなら、対立ではなく、笑い合って終わりそうですね。

 

夫婦喧嘩は犬も喰わない・・・気を付けたいものですね。


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一橋大学名誉教授の野中郁次郎先生がお亡くなりになりました・・・享年89歳 ご冥福をお祈りいたします

2025年01月27日 | マネジメント

先月、ユーチューブでお元気なお姿を拝見したばかりでした。

お弟子さんの米倉誠一郎名誉教授との対談でした。

突然の訃報に驚きました。

一橋大学名誉教授の野中郁次郎先生・・・享年89歳。

ご冥福をお祈りいたします。

 

野中先生は、「知識創造企業」「SECIモデル」というコンセプトを創造した世界的な経営学者。

「暗黙知」という言葉も広まりました。

先の大戦の日本軍の戦いを分析した名著「失敗の本質」はロングセラーになっています。

日本のドラッカー博士のような存在。

実務家であり、学者。

知行合一。

大学を出たあと富士電機でのサラリーマン経験というものが、現場視点を形作っていったのではないかと思っています。

富士電機から米国の経営大学院に留学。

カリフォルニア大学バークレー校MBA・・・元祖・米国MBA(経営学修士)。

(野中先生の若き日・・・大好きな写真です)

野中博士が、日本で初めてイノベーションの研究を始めた経営学者、それはまさに日本の経営学の歴史でした。

・当初は、情報処理モデル、コンティンジェンシー論から入る。

・そこで、情報の意味づけや価値づけの問題が出でくる。

・情報自体は、ある意味無味乾燥なもの。人間の温かみはない。

・革新の元は、人間の「思い」である。

・万事、人に何かをやりたいという思いがあってやり続けているうちに、概念や理論が徐々にできていく。

・そうした対象を理論化するには、「知」の問題を掘り下げなければいけない。

・知の本質を取り上げてきた学問は、哲学だ。30歳になって哲学を学び直した。

 

そして、晩年期には、「フロネシス(賢慮)」のコンセプトを提唱されていました。

まさに哲学の世界です。

そして、野中先生は言います。

人間は、未来に意味をつくる存在

人は、思いを実現していく存在

見事なコンセプトだと思います。

野中先生のご冥福をお祈りいたします。合掌


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キャリア・サバイバル・・・リスキリング、リカレント、学び直し・・・大人もシニアも学ばなければサバイバル出来ない時代になりました 大人のチャレンジはこれからですね

2025年01月26日 | マネジメント

キャリア・サバイバルの時代。

リスキリング、リカレント、学び直し・・・大人もシニアも学ばなければサバイバル出来ない時代になったようです。

AI、DXにGX、ジョブ型雇用に職務記述書・・・専門家やプロフェッショナルを目指さなければ、従来のようなリーマン根性、社畜魂では明日がないということでしょうか?

大変な時代になったものです。

ビジネス誌「プレジデント」では昨年「年収が上がる!資格・検定 独立、再就職」という特集を組みました。。

サブタイトルは「定年後も右肩あがり、自分の価値が高まる資格」と煽ります。

国家資格挑戦ガイドとして、将来性のある国家資格群が紹介されています。

さらに、30歳代、40歳代、50歳代、60歳代・・・年代別のキャリアプランについてアドバイスが掲載されています。

「キャリア形成における6つの選択肢」として「実績づくり」「転職」「資格取得」「副業」「独立」「人脈づくり」を挙げ、一つの会社に固執することのリスクについて解説していきます。

資格を取得して人生、生き方を変えた人たちの事例がたくさん紹介されています。

 

週刊東洋経済では「50代からの稼ぎが変わる 学び直し全ガイド」。

こちらも資格取得や社会人向け大学院、MBAなどのリスキリングや、リカレント教育についての解説が満載です。

 

週刊ダイヤモンドでは、「40歳・50歳・60歳からの儲かる資格・今から始める副業・役立つ学び直し」。

この特集記事では、学び直し始めた人が増加していることを伝えています。

・主要資格の受験申込者が過去10年で最多の250万人超へ

・テレワークは嫌だが組織には頼りたくない中高年が資格志向に

スピードが増し、激動する時代・・・サラリーパースン、勤め人は自己防衛のために学びなさいとビジネス系各誌が伝えています。

これまた、ホント、大変な時代になったものです。

個人的には、今さら、AIだ、DXだ、プログラミングだと言われても、思わず「そんなの、無理!」と言ってしまいそうです(笑)。

資格取得を「足の裏についた米粒」と揶揄する人たちもいます。

「取らないと気持ち悪いが、取っても喰えない」。

ただ、「食えない」というのは、本人の資質や営業力、人脈の問題です。

カフェでも八百屋さんでも魚屋さんでも、食える人は食えます。

 

個人的には、3つの意味で資格取得のメリットがあると考えています。

1 今までのキャリア、専門性をカタチに出来てアピールできる(場合もある)。

2 自信がつく(根拠なき自信)。

3 副業や定年後の仕事を獲得できる(こともある)。

政府もリスキリングや学び直しに1兆円を投資するとのこと。

国をあげての学び直しが日本経済の活性化に結び付くよう祈るばかりです。

一億総学びビト・・・「学ぶ」ことの重要さがこれほど言われたのは明治時代の福沢諭吉翁の「学問のすすめ」以来のことだと思います。

繊維で負け、造船で負け、製鉄で負け、白物家電で負け、半導体で負け、円安で負け・・・この30年間、国際競争の中で、負け続けている日本。

でも、この国には、復活の糸口、資源、チャンスは、たくさんあると思います。

未来のために、大人、シニアの再チャレンジは、これからも続きます!

日々、努力。

日々、研鑽。

ご同輩諸氏のみなさま、共に頑張っていきましょう!


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月刊社労士・・・全国社会保険労務士連合会が会員向けに発行する月刊誌 最近の話題は、ビジネスと人権(BHR)、賃金デジタル払い、人手不足解決

2025年01月25日 | マネジメント

最近、政府から労働法や社会保険関係の改正が次々と打ち出されています。

働き方改革をベースとして、働きがい創出に向けての動きが加速しています。

月刊社労士は、全国社会保険労務士連合会が会員向けに発行する月刊誌。

最新の情報を更新するために便利なコンテンツになっています。

最近1月号の特集は、ビジネスと人権(BHR)、賃金デジタル払い、人手不足解決。

どれも大切なテーマです。

クライアントさんへの情報提供のためにも分かりやすい資料に作り変えていく必要があります。

社労士も日々、研鑽と努力を積み重ねていくことが求められています。

時代のスピードに置いていかれないよう、頑張ります!


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キムタクさんのポスター連張り・・・マイナビ転職の大キャンペーン 人事担当者、採用担当者、管理監督者は大変な時代になりました

2025年01月23日 | マネジメント

広島市の中心部にある地下街シャレオ。

キムタクさんのポスターが連張りになっています。

マイナビ転職の一大キャンペーンです。

木村拓哉さん、カッコいいですね。

「7・5・3」

ヒチゴサンと言われています。

入社3年以内に、中卒者の7割、高卒者の5割、大卒者の3割が会社を辞める比率です。

最近では、さらに辞める率が高まっているように思います。

大卒初任給は、「失われた30年」でほとんど上がっていませんが、最近では初任給30万円を超える企業も出てきています。

少子化の中、優秀な人財を獲得するための人事施策なのだと思います。

転職ブームで、人材の流動化が起こることは、経済活性化にも繋がります。

また、適材適所、働く人のモチベーション向上にも繋がります。

終身雇用、年功序列の昭和の人間からすると、「石の上にも3年」「会社は我慢するところ」「最低でも5年勤めないとキャリアにはならない」と言いたいところですが、今の若い人たちは、もっと合理的でキャリア意識も高いようです。

ブラック企業ではない「ホワイト企業」に入社しても、「ハードワークもないし、これじゃ自分のキャリアや専門性が高まらない」とトットと転職していくのが、今のご時世です。

一人採用するために、100万円以上の採用コストがかかると言われています。

人事担当者、採用担当者も大変な時代です。

最近では、退職代行会社が繁盛しているようですし、突然、代行会社からの電話が入るといいます。

人事部受難の時代になりました。

会社に入ってもらったらもらったで、そこから上司や管理監督者の苦悩が始まります。

腫れ物に触るように新入社員に接しなければなりません。

いきなり辞められると×マークが付いたり、ある一言がパワハラだと言われることもあります。

たいへんですね~。

 

若い人たちには、キムタクさんのようにカッコよく働く大人になってほしいものです。

がんばれ!


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ダニング・クルーガー効果・・・「自分はデキる」というヤツほど、その能力は低い・・・ 謙譲、謙遜、控えめな姿勢はニッポンの宝物です

2025年01月15日 | マネジメント

自己肯定感が大切というのが、最近の風潮です。

が、一歩間違えると、自己肯定感は、うぬぼれ、自己満足になるリスクがあります。

 

1995年、米国ピッツバーグで起きた銀行強盗事件。

昼間、覆面もせずに、監視カメラの中、堂々と犯行を行ったマッカーサー・ウィーラー。

レモンジュースで紙に文字を書き、火であぶると文字が浮き出るという「あぶりだし」を知っているということで犯人はレモンの特性を知り尽くしていると思っていたそうです。

そのため、顔にレモン汁を塗って犯行に及んだそうです(笑)。

もちろん、すぐに捕まりました。

米国の心理学者ディヴィッド・ダニング氏とジャスティン・クルーガー氏は、この犯人について研究。

強い自信を持っていたにもかかわらず、能力が伴っていないことに着目しました。

そこで大学生を対象に、文法や論理的思考力について自己評価させたところ、結果が悪かった学生ほど自己の能力を高く評価しているという研究結果を得ました。

これが、「ダニング・クルーガー効果」と呼ばれているものです。

人間は自信を持ちすぎると、実際、無能だったり、仕事が出来なかったりと、逆になるケースが多々あるようです。

日本人の持つ謙譲、謙遜、控えめな姿勢・・・実は、とっても大切なんですね。

自信があっても「能ある鷹は爪を隠す」で行きたいものですね。


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ジャネーの法則・・・年を重ねるにつれて時間の経過が早まる!?日々、新しい体験、学習、経験を日常生活に組み込みたいですね

2025年01月13日 | マネジメント

今日は、成人の日。

成人になられた若者たち、本当におめでとうございます。

これから大人の仲間入り、人生いろいろ大変ですけど、毎日面白いですよ!

ということで、今日は、時間のお話です。

小学生の頃、1日がとても長かったですね。

夏休みも1年間も、とてつもなく長かったことを思い出します。

年を重ねるにつれて時間の経過が早まる・・・ジャネーの法則と言われています。

フランスの哲学者ポール・ジャネーが提唱した概念です。

 

彼が言うのは、こどもの頃は毎日が新しい刺激や発見に満ちていたが、大人になると仕事や家事で単調な毎日の繰り返しになり新鮮味に欠けていく、ということ。

ワンパターンの毎日が時間の経過を早くしていくと指摘しています。

また、ジャネー氏によると、人生の半分は20歳であるとのこと。

20歳までの体験、学習、経験と、その後の人生は同程度と言います。

が、人生100年時代の今では、ちょっと違うような気もします。

また、時間の経過は相対的なものとも言えます。

10歳のこどもと50歳の中高年。

時間の経つスピードは、5倍となります。

10歳のこどもは10分の10の体験、学習、経験、50歳の中高年は50分の10・・・つまり5倍速になるのです。

年をとれば取るほど、新しい体験、学習、経験を積み重ねることが、時間のスピードを遅くすることになると言えそうです。

ただ、勉強や旅行、趣味に没頭して、あっという間に時間が経つ・・・というパラドックスにはまるかもしれません(笑)。

 

ただ、基本は、日々新しい経験や体験を積み重ね、かつ学び続ける事が重要です。

ワンパターンの行動を回避しながら、新しい挑戦を組み込んでいけば、認知症やうつ病、メンタル悪化を遅らせることが出来るかもしれません。

タイム イズ マネー!


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今日は一日、暖かい室内でお勉強です・・・財務局と県の主催による事業性評価研究会に参加しています

2025年01月09日 | マネジメント

寒いですね~。

広島市は朝から雪が降っています。

週末に向けて全国的に冷え込むそうです。

ご自愛くださいね。

 

今日は一日、お勉強です。

財務局と県の主催による事業性評価研究会に参加しています。


アフターコロナ・・・ゼロゼロ融資や人手不足、物価の高騰と、中小企業の経営は大変です。

しっかりと伴走支援できるよう、切り口を増やしていこうと思います!


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ランスの法則・・・寝た子を起こすな!変えていいこと悪いこと、見極めていかなければなりませんね

2025年01月08日 | マネジメント

パソコンのアプリやバージョンをアップして逆に使いにくくなることが多々あります。

ボタンの位置が変わったり、重くなったり、操作が複雑になったり・・・。

このため、もとのバージョンに戻すこともあります。

ランスの法則

ランスさんは、先日100歳で亡くなられた米国ジミー・カーター大統領の行政管理予算局の要職を務めた方。

政府が問題のない分野に投資していることを揶揄したところから、「ランスの法則」と呼ばれているようです。

「壊れていないなら直すな」

「物事がうまくいっているなら、へたに触るな」

我が国のものづくり精神では、常に改善、常に進化というスピリットがあるため、前へ前へという刷り込みがあります。

工業製品は、年々機能が増え、年配の人にとって使いづらいものになったり、価格が上がったりして不評なことも多々あります。

米国でコカコーラ社が味変したところコークファンから大ブーイングが起きたため、元の味に戻したという事件がありました。

アパレルのGAPが2010年にロゴを変えたところ、GAPファンからバッシングを受けたため、たった1週間で元に戻したという事件もありました。

GAP社は100億円以上の損失を出し、担当役員のクビが飛びました。

不易流行・・・。

変えていいこと悪いこと・・・見極めていかなければなりませんね。


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