最近、「パーパス経営」という用語が日経新聞やビジネス界で取り上げられる機会が増えてきました。
パーパス経営とは、自社の「目的」「存在意義」を言葉にして、前を向いて行くというマネジメント手法。
「今、どうあるべきか?」に着目します。
経営理念に近いコンセプトです。
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)という概念もありますが、こちらは、未来、将来どうありたいかを示す言葉です。
パーパス経営を説明するときに、いつも例示しているのがアウトドアファッションメーカーのパタゴニアです。
機能性が高くお洒落でベーシックなアパレルを産み出すパタゴニアは創業者の熱いパーパスを分かりやすい言葉で語りかけます。
(パタゴニアは)目的をもって作られた・・・Built for purpose!
最高の製品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える。
そして、ビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する。
少し長い文章ですが、このフレーズは同社の経営陣、従業員に浸透しており、行動レベルにも落とし込まれています。
パタゴニアの社員さんは、いつもイキイキとして自信をもって接客されていますよね。
さらには、顧客へのアピールにもなり、信者となった人たちは多少高くてもパタゴニアの商品をずっと購入し続けます。
このパーパスは、新卒学生や中途転職者にも響き応募者の増加に結び付き、リテンション対策(退職予防)にも繋がっています。
また、同社のステークホルダーでもある取引先や株主、行政などにも同社の魅力を訴求しています。
パーバス経営は、最近のSDGsでも打ち出されている「サステナブル(持続可能性)」や「ESG(環境・ソーシャル・企業統治)」実現のために効果を発揮しています。
動画にするのが、最近の流行りです。
最近ですと、ソニーや商工中金のパーパスが秀逸です。
ぜひ、webサイトでご覧ください。
ソニー Sony’s Purpose (存在意義) 2024 | 公式動画 (youtube.com)
商工中金 私たちのパーパス|新卒採用情報|新卒採用サイト|採用情報|商工中金 (shochu-saiyo.com)
こんな会社で働きたい、この会社の製品やサービスを買いたいと思わせる感動ムービーです(涙を誘います)。
魅力のあるパーパスは、経営陣や従業員が一体となって創り出すこと、そして、動画にして公開するという特長があります。
個人レベルに落とすと、「マイパーパス」というコンセプトも有効だと思います。
「私の目的」「私の存在意義」。
キルケゴール、ハイデカー、サルトルの実存主義のようですが、アンガージュマン(社会参加)という観点からも自分自身の志、想いを実現する武器になると思います。
今では、高校生や大学生もキャリア教育を受けています。
Will、Can、Must・・・私のしたいこと、私が出来る事、私が求められていくことを整理していくというステップでキャリアプランを作っていくのですが、ちょっと行動に落とし込むチカラがないように思います。
そこで、マイパーパスの登場。
現在の世相は、「今だけ、金だけ、自分だけ」という風潮が強いですが、これを反転させたマイパーバスが必要だと思います。
世のため、人のため、社会のために、どうお役立ちできるのか?
自分自身も、マイパースを策定すべく推敲作業を続けているところです。
コピーライターやデザイナーのスキルが必要ですね。
今では、生成AIやChatGPTにアウトプットしてもらうという手段もあるかもしれません(笑)。