AIやDXの進展により、なくなる仕事が出てくる近未来。
ChatGPTもかなり精度が高まってきました。
士業、サムライ業も例外ではなく、今までのような定型業務、代書仕事では食っていけなくなることも考えられます。
たいへんです。

経営参謀としての士業戦略 AI時代に求められる仕事
藤田耕司著 石下貴大著 日本能率協会マネジメントセンター刊 1650円
著者は、公認会計士・税理士と行政書士の2名。
AI時代に求められる士業の在り方について提言しています。
機械が出来ないのは、Think(思考力・創造力)、Humanity(人間性)、Body(物理的実体・法的権利帰属主体)。
クライアントに寄り添い、信頼関係のもと、経営参謀として活動することを推奨しています。
著者は、経営心理士講座を主催し、経営と心理学の融合を目指しています。
目次
第1章 AI時代に士業が求められる仕事・・・士業の間接的技術的失業
第2章 士業の業務が自働化される可能性
第3章 AI時代の事業戦略 自動化されにくい業務・・・参謀
第4章 経営参謀になり業務を獲得する

第5章 士業の可能性をさらに広げる・・・士業の枠にとらわれない
第6章 これからの士業のマーケティング戦略 紹介、web・・・自働化されにくい業務の獲得
第7章 これからの士業の組織戦略・・・従業員の意識を変える
第8章 これからの士業の意識戦略・・・未来の仕事のために
同書では、実際のケースも取り上げられています。
弁護士、公認会計士、税理士、司法書士、行政書士、中小企業診断士、弁理士の実例が紹介されています。
税理士の仕事である仕分けや仕訳帳づくりもレシートをスキャンすればPCに自動入力されたり、弁護士の扱う過去の判例、通説をPC検索できたり、特許情報をPC検索できたりする状況が既に現実のものとなっています。
国家資格で守られながら、今までのように定型業務、代書仕事では食っていけなくなるリスクは高いと思います。
著者の推奨する「経営参謀」という仕事も難易度が高いです。
また、資格の枠組みから抜け出さないと、仕事の幅が広がらないと指摘します。
経済産業省、中小企業庁でも「伴走支援」というコンセプトを打ち出しています。
これからの士業は、AI、DXを使いこなすとともに、AIに出来ない仕事をやっていくしか生き残れないと思います。
クリエイティビティ、マネジメント、ホスピタリティ・・・これらがサバイバルの鍵になると思います。
