今週の日経ビジネス誌2020.11.23号は、「食」の特集。
大学時代に読んだロバート・マルサスが著した「人口論」を思い出します。
食は等差級数的に増加するが人口は等比級数的に増加する・・・行きつく先は、食糧危機・・・。
結構、ショックだったことを思い出します。
食糧危機という勝機 ニッポンが救う人口100億人時代
新型コロナウイルス、バッタ群の大量発生、豚熱、大洪水・・・。
アフリカやアジアでは畑や田んぼが大きな水害被害を受け、世界各地では山火事が多発・・・異常気象の影響でしょうか?
人類にとっての食の危機・・・10月には、国連世界食糧計画(WFP)にノーベル平和賞が授与されました。
この特集では、この危機の中、鮮度を長持ちさせる日本の技術、陸上養殖サーモンや培養ステーキなど枯れた大地でも食物を作る日本の技術が紹介されています。
オムロン、JFEエンジニアリング、デンソーなどの事例が紹介されています。
工業分野、IT分野で他国に凌駕されている日本・・・コロナの影響で観光立国も疑問符・・・残されてたのは、食の分野ということでしょうか?
この特集の最後にあるのが、ジャック・アタリさんのインタビュー。
これが一番面白く、びっくり記事でした。
アタリさんは、欧州復興開発銀行初代総裁、経済学者。
1943年アルジェリア生まれのユダヤ系フランス人です。
わずか38歳でミッテラン大統領の特別補佐官を務め、サルコジ大統領のブレーン役だったスーパーエリート。
今で言うとマクロン大統領のような切れ味鋭い選良だったんでしょうね。
インタビュー記事でラインマーカーを引いたところを抜粋してみました。
・次世代の幸せを考えよ
・バイデン氏勝利を世界は歓迎
・中国の命題は食べ物の確保 自国の生存に必要なモノを手に入れる
・共産党も中国も今世紀中に崩壊
・米国はますます内向的な国になる
・民主主義の危機・・・「個人の自由」を強く掲げた民主主義にすり替わっている 自己陶酔や個人主義に走り勝ち
・90億人が健康な食生活を送るための方法・・・「少肉多菜」「少糖多果」「地産地消」「食育と節食」
・生きる意義は「分からない」のです。それでも私たちは答えを求め考えてしまう。
・世界レベルでの法の支配が必要
・他者と次世代について考え、奉仕する。それが現世代に課せられた務め。
さすがは、ヨーロッパの知の巨人。
一言ひとことが、刺さってきました。