日経ビジネス誌2022.12.2号の第2特集が、なかなか面白い切り口でした。
地方百貨店の生存戦略「十貨」か「千貨」の分岐点
セブン&アイホールディングスのそごう・西武売却で、地方百貨店のあり方が問い直されています。
「百貨店はオワコン」という声もありますが、まだまだサバイバル策はあると提言しています。
専門特化を測る「十貨店」か、広域連携の「千貨店」か。
今まで地方百貨店は生き延びるために様々な戦略戦術を展開してきました。
1 マンションと併せて再開発する スズラン高崎店
2 共通の特産品サイトを立ち上げる 近鉄百貨店
3 フロアに都市型水族館を入れる 松坂屋静岡店
4 有名店(松屋銀座店)の装飾品をレンタルして飾る 大和富山店
5 地方同士の県産品販売で協力 藤崎仙台店 丸広百貨店
6 人気催事を地方店に売り出す 松屋銀座
7 東京の人気弁当を新幹線で運ぶ 西武秋田店
なるほど。
成功パターン、ダメパターン・・・いろいろあるのでしょうが、新しい取り組みをし続けていく努力は不可欠です。
東大名誉教授の伊藤元重さんは、「三十貨店」も選択肢の一つとし、ミニ東京化からの脱却をアドバイスしています。
さらに、
1 高齢者が趣味や食べ物を健康的なものに置き換える際、百貨店の持つ商品が光る
2 商圏のかぶらない地方百貨店同士は、連携していくことができるのではないか
3 全国ブランドの百貨店も、地方に合ったスケールの出店で「にぎわい創出」の役に立つ
と提言しています。
地方百貨店・・・今からどうなっていくんでしょうか?
個人的には、「地方のにぎわいの文化コア」として機能していただきたいと願っています。